第14回PFFスカラシップ作品 映画『運命じゃない人』予告編
今週の映画はこれ。「アフタースクール」の内田けんじ監督の処女作。
婚約破棄して自分の居場所がなくなってしまった桑田真紀。
お人好しで、ちょっと人付き合いが下手な宮田武。
宮田武の友人で私立探偵をしている神田勇介。
事務所の経営に四苦八苦している組長の浅井志信。
女詐欺師で世渡り上手な倉田あゆみ。
この5人が織りなすたった一晩の悲喜こもごもを
それぞれの視点で紡ぎ出す。
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カンヌ映画祭の4つの批評家賞をゲットしたのもうなずけるね。
入念な脚本を少しほのぼのとしたタッチで演出しているから
安心して観ていられるしね。
張り巡らされた様々な伏線が予想もしない展開でバッチリと合った瞬間、
観客はきっと総立ちで拍手を送るでしょう。
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それぞれの視点から描くというのは、
タランティーノ監督の「パルプフィクション」や「ジャッキーブラウン」と同じ手法だから、
ちょっと「二番煎じ」感がないわけでもないんだけど、
こういうお話って
真似しようと思ってもそうそうできるわけでもないからね~。
んで、
登場するキャラクターや映画の雰囲気もまるっきり違っているので、
また違った作品としてきちんと楽しめる。
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内田けんじ監督は「1度目よりも2度目、3度目の方がより楽しめる、何度見ても楽しめる映画にしたい。」とのコメント。
確かにそういう出来に仕上がっています。
何度見ても新しい発見ができそうな映画。
観てない人には是非ともお勧めしたい逸品です。