Rainy Day Woman #13&35 - Bob Dylan
「ノーベル文学を訳詞と曲で楽しもう!」
今回は「雨の日の女」。
歌詞の中で「ストーンする」という言葉が繰り返されます。
これをどう訳すか、で様々な訳ができる。
ディランと親交のあったジョーン・バエズさんは「これには12通りほどの意味が含まれている」とも言っているので英語圏の人にも解釈は様々なようですね。
ボブ・ディランはもともとがユダヤ教信者でのちにキリスト教に信仰を変えてるからこの「ストーンする」も基本的には聖書にあるような「石をもって罰せられる」という意味で使われているんじゃないかと考えました。
そして、「バカにする」という意味もあったり、ドラッグでうつ状態になるときも「ゲット・ストーンド」と俗に言われるらしくそういう意味も込めて面白がって使った言葉なんじゃないかと思われます。
では、まいりましょう。
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Rainy Day Woman #13&35
キミが今より良くなろうとしても奴らは非難するだろう
奴らはただ好き勝手に何でもかんでも非難するだけなんだ
キミが家に帰ろうとするだけでも非難する
キミが一人ぼっちでいる時も奴らは非難をやめないだろうね
でもキミは一人ぼっちなんかじゃない
だって実はみんな非難されなくちゃいけない存在なんだから
キミが長いこと歩いたって
ずっと座り続けたって
部屋の中をウロウロしてたって
ドアまで歩くことをしただけだって
奴らはキミを非難し続けるだろうね
でもキミ一人だけが非難されるわけじゃない
本当は一人残らずみんな非難されなくちゃいけないんだ
キミが朝食の席に着くだけで奴らは非難する
キミが若く可能性があるというだけで非難をするんだ
イイ男になろうとしたって非難するし
奴らがキミに「幸運を祈るよ」と声掛けしてても奴らは非難をやめないんだ
でもキミは一人ぼっちなんかじゃないよ
だってみんな何かしらの罪を背負って生きているんだから
キミが何かをやり遂げたって非難する
また元の場所に返ってきても非難する
車を運転してても非難する
ギターを弾いても非難する
でもそんなのはキミだけじゃないからね
みんながそれぞれ何をしたって非難され続けるんだから
キミがひとりっきりで街をブラブラしても
そのまま家路についたとしても結局は奴らは非難するんだ
キミが勇気を振り絞って何か発言しても
キミが墓に埋葬されても結局は非難するんだ
でもそれはキミだけじゃない
実はみんなそうやって非難されて生きていくんだ
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