林の中の黄葉・・・イヌビワ

イヌビワ[犬枇杷]（クワ科）
よく歩く杉林で、黄葉した木がたくさんあることに気付きました。これはイヌビワですね。
いつもは実の様子ばかり気になっていましたが、黄葉した姿を撮ったのは初めてです。
この辺りの林では、イヌビワをよく見かけますが、この場所でも2mほどのイヌビワが林床を埋めるように生えていました。
冬には葉をすっかり落としているはずですが、例年12月の終わり頃の姿はどうだったのかあまり覚えていません。本当に実のことばかり見ていたのです。
手入れの行き届かない杉林。植えられたままのスギは、悲しい姿に見えてきます。このスギを活用する手立ては無いのでしょうかね。

イヌビワの実

１２月下旬　横浜市内にて

支え合い？・・・

道路下の林を眺めながら歩いていると、二股に分かれたミズキが目に入りました。真っ直ぐに伸びたスギにもたれ掛かっている様に見えます。

林にはいり、裏側を確認してみると、ミズキの幹がスギに当たった所で、見事に二股になっていました。
こうやって見ると、ミズキがスギを支えているようにも見えますね。
やはり、先に生えていたスギの近くに、運悪くミズキが芽生えてしまったのでしょうね。光を求めて生長していくうちに、このような形になってしまったのでしょう。

近付いてみると、スギの幹にミズキが喰いこんでいます。このような位置関係になってどの位経つのでしょうね。どちらもまだまだ生長しています。

１２月下旬　横浜市内にて

秋なのに・・・タンポポ

タンポポ[蒲公英]（キク科）
日当たりのよい畑の脇の土手に生えていたタンポポ、12月も終わろうとしているのに、こんなに立派な綿毛を付けていました。
この株は花は終わってしまったようで、他の茎は寝てしまっています。でも、花の後は茎が横になり、果実が成熟し綿毛がそろうと、また茎が立ち上がってくる様子が分かりますね。
これはセイヨウタンポポの仲間なのでしょうか。この秋の暖かさで、思いっきり茎を伸ばして花を咲かせたのですね。
急に寒くなり、このあとの果実はうまく旅立つことができるのでしょうか。霜にやられないといいですね。

１２月下旬　横浜市内にて

爪痕・・・

いつもの林を歩いていると、以前より明るくなった感じがしました。ここはクヌギやコナラの木が立ち並ぶところですが、9月に関東地方を襲った台風の爪痕がまだ残っていたのです。
枝だけではなく、幹が中ほどから折れているものも多く、林の中が明るく感じたのですね。
痛々しい姿ですが、近くの杉林では、根元から倒れている木も目に付きます。
植物はそこで芽生えたら、生育条件が悪くなっても逃げ出すことはできません。どんなに強い風が吹いても、そこで耐えるしかないのですね。

１２月上旬　横浜市内にて

色白な・・・ジャノヒゲ

ジャノヒゲ[蛇の髭]（ユリ科）
私がよく歩く林には、ジャノヒゲやヤブランなどが混生する一角があります。その中には、キチジョウソウもあるのですが、その数は少ないです。
そのため、キチジョウソウのある場所を忘れないように、年に何回かここを歩くのです。先日歩いた時には、すぐにキチジョウソウを見つけることができました。
キチジョウソウの実を探すために、座り込んで足元の葉をかき分けていると、こんな白っぽい実が葉陰から現れました。これは、ここではキチジョウソウより、圧倒的に数の多いジャノヒゲの実ですね。
いつもは、あと一月ほど遅い頃に、藍色に輝く実を見ていますが、このように青白い（？）実を見たのは初めてです。だんだんと濃い色になっていくのでしょうか。
あと10日で、新しい年を迎えます。このジャノヒゲの実も、藍色に輝いて新年を迎えて欲しいですね。

1月の実　ジャノヒゲの花

１２月上旬　横浜市内にて