自然を尋ねる人

自然の素晴らしさ、豊かさ、人と自然の係わり合いを求めて!自然から私たちにくれる贈り物を見つけるために今日も歩く。

堂々川の赤と黒

2007-12-19 10:57:24 | Weblog
新しく造ったビオトープは作って
1週間もすると赤い水が流れ出した
赤い水は水に溶けている水酸化鉄が太陽光線に照射されて酸素と結合した結果だ
そしてそれが進行すると川の石などが黒い色に変わる


ビオトープの赤い水



砂が堆積していない渓谷の黒い石


何故なのか原因を探してみる
この山は花崗岩質の山で通常時期は湧き水が流れ出ている川である
山の状況から説明する


ここらあたりでは1番高い山「観音山」の石切り場

大きな石を平地へおろして適当な寸法に砕いていく


花崗岩は風化しやすく風化すると真砂土になる
この真砂土は水が浸透しやすく、水を含むと重くなって流れ出す
土砂を含んで流れるから大雨が降ると土石流災害が起きる
だから砂留が必要になる


花崗岩の風化、石の下部は砂になっている


花崗岩を分析してみると
石英、長石を主成分としてわずかに黒雲母、磁鉄鉱、マンガン他が含まれる
やはり鉄分が含まれてている
この鉄分が影響していると思える
今回、川全体が赤い水になったのは、
今までは葦などの草が川面をさえぎっていたが
今回ホタルの同好会が砂留を守るため、ホタルを沢山飛ばすため
川の中や岸の草を刈取ったから太陽光線が川面に直接当たるようになった
また、葦がイオンレベルで吸収していたので赤水は少なかった
少ないながら流れていた水酸化鉄は渓谷では
岩にこびりつき、いつか黒い石に変化させている



赤い水も黒いお化粧水も
生物に害を与えることはない綺麗な水だ


黄セキレイ(鳥ミングした)


800mほど下流から採取放流したカワニナ5000匹は今も元気
(カワニナはやや汚い水を好むと言うことだがここは栄養分が豊富だから
藻の発生があり、カワニナの餌はあるみたい)



カワニナの天敵、ヒル、ヘビトンボや猪の出没には気をつけたい
イノシシはもうすぐねずみに引き継ぐから大丈夫かな