菊池牧場から4号線に出て北へ2時間近く走ったのだろうか
二戸市石切所の「巖手屋」に着いた 南部せんべいの工場だ
16時を過ぎていたので 作業が終わる前にと せんべいを焼く工場で写真を撮らせてもらった
260人が働く大きな工場だった 素早く動くので写真はぶれた
その工場の床下には60トンの備長炭を敷き詰めて作業環境を整えるなどの配慮をしてある
これは創業者の小松シキさんの経営観「感謝と思いやりの心]を受け継ぎ
快適に楽しく仕事が出来るようにと願う現社長の考えだと
対応してくれた専務の小松遊平さんは語ってくれた
創業者の小松シキさんは存命していないが
大正生まれの努力家で
下の子どもを背負って子守をしながら学校へ通ったそうだ
当時の女子は裁縫さえ出来ればよかった時代だったが
その裁縫を習うお金などなく 先生の家事や子守を
手伝いながら裁縫を習った
その先生から「あんたは普通の子と違う 将来きっと何かをする人になる」という一言が
辛いときも苦しい時も いつも自分を支え 励ましてくれたそうだ
夢を持ち続けた成果が大きく花開いたことになる
立派な先生にめぐり合えたことは 幸運だったと思う
自伝「むすんでひらいて」はベストセラーになり テレビドラマ化された
応接室で 焼きたての熱々の南部せんべいを初めて食べた
落花生入りや 黒ゴマなどのせんべいは なじみだが
他にもイカ りんご ホタテ かぼちゃ 雑穀 納豆 唐辛子
玉ねぎ いも 栗など いっぱいある
遊平さんが なかなかのアイデアマンらしくて 次々に開発している
パッケージも奇抜なものが多いが これもこの人の発案だろう