金澤3日目のきのうは 半日だけの市内観光バスに乗った
兼六園にも寄った ソメイヨシノはもう終わって八重桜が満開だった
園内の説明をガイドさんがしてくれた 菊桜も咲いていた
300枚の花びらをつけ 花びらが散らずに花柄ごと落ちると説明した
確か園内には 佐野藤右衛門の接ぎ木した桜があるはずと 聞いたが
知らなかった 園内のボランティアガイドの人にも聞いたが 知らない
私も忘れていたが後で調べたら この菊桜がそうだった
国の天然記念物だった先代は枯れてしまい この菊桜は2代目
300年を超える名桜ということで佐野藤右衛門さんのおじいさんが
苦労して接ぎ穂を手に入れた それが大戦で行方不明になった
親の木が弱ってきたころ父親が 接ぎ穂をもらってきて試すがつかない
新聞紙を濡らし それに包んだり いろいろ工夫して持ってきたが だめだった
接ぎ穂のためとはいえこれ以上切ると木は弱る
何度試してもだめならもうあきらめてくれ といわれ
それでも最後にもう一度と頼み
朝日が出る まだ夜露が残っているうちに接ぎ穂を切り
乾かぬようにそれを口にくわえ 京都まで運んだ
それがついた 雨が降れば夜中に起きてビニールをかけてやったり
虫が付かないように手当てしたり 苦労して育てた
その菊桜を 昭和42年に兼六園に返した
きのう 知らずに見た菊桜は その花だった