信州生坂村「山紫水明 食と文化癒しの郷!」

山清路、大城・京ヶ倉等の自然。赤地蔵、百体観音等の伝統。おやき、おにかけ等の食文化を持つ生坂村!

平成27年度 土砂災害を想定した避難訓練・防災講演会

2015年11月15日 | 生坂村の訓練
 15日(日)午前8時から、3年続けて「土砂災害を想定した避難訓練」を行いました。
 雨量計測で各自主防災組織(各区)の警戒基準雨量に達したと想定し、本来は村民の方から情報が上がってきますが、今回の訓練では地区担当職員から各区の区長さんに通報しました。それを受けて区長さんから各常会長さんと役場へ連絡をしていただきました。
 各常会長さんは、常会の皆さんに通報をして警戒態勢に入っていただくとともに、自宅周辺の危険箇所を中心に異常現象がないか確認していただきました。
 役場は消防団各分団各部に警戒出動を要請しました。そして、予兆現象を発見し通報していただき、区長さんが集まった情報から自主避難基準に達したら、常会長さんと役場に自主避難開始の連絡をしていただきました。各常会長さんは、常会の皆さんに通報をし、役場は消防団に避難誘導を要請して、村民の皆さんは最寄りの緊急避難場所に避難するという流れで行われました。


▽ 下生野区の皆さんが、南部交流センターや電熱産業前にそれぞれ常会単位で避難され、安否確認を兼ねた点呼をしていただいているところです。





△ 消防団第1分団下生野部が、警戒出動をして、避難誘導をしながら巡回をしているところです。


△ 上生坂梅月常会の皆さんが、非常用持ち出し袋を持って保育園前に避難されているところです。


△消防団第2分団草尾部が、担当範囲を警戒しながら巡回しているところです。

 当村は昨年度、地域防災計画を見直したため、その周知を図るために、長野県の「地域発 元気づくり支援金」をいただき、「生坂村家庭用防災マニュアル」を全戸に配布して、現在10区に出向き、地区懇談会で説明をさせていただいている取組の一環として、群馬大学 理工学研究院 准教授 金井昌信氏をお招きして、避難訓練終了後3年連続の防災講演会も開催しました。




△ 私から災害対応として、「自分の身は自らが守る」「地域の皆さんで助け合って対処する」ことが大切でありますので、日頃から防災意識を持って、区長さん中心に自主防災組織の取組等をお願いし、行政としても防災・減災対策を講じながら「災害に強い村づくり」を進めてまいりますなどと挨拶をさせていただきました。




△ 群馬大学の金井昌信准教授からは、「求められる住民主導の自主避難」と題して講演していただきました。

 平成25年度から群馬大学大学院広域首都圏防災研究センター 災害社会工学研究室にお世話になり、2年掛かりで全10区に「防災マップ」と「自主避難ルール」を策定して、取り組んでいる中で、区長さんの基準のチェックが難しいということでした。
 また、ここ10年間の大きな災害は、雨に起因する風水害が多く、想定を超える災害が多発しており、今年9月に発生した「関東・東北豪雨」の状況などを例に挙げられ、この被災から「何を学ぶべきか」を説明していただきました。
防災の目標は「被害の最小化」であるが、災害に遭うと孤立や上下水道の破損、停電等、相当の覚悟がいるから「不便の最小化」「不満の最小化」ということでもあるということでした。
 今後の課題として、「防災講演会や避難訓練に参加する方は防災意識が高いですが、その他の方々に防災意識を伝えていくこと」「防災マップ・自主避難ルールを周知徹底しながら、避難訓練等を継続していくこと」が重要であるとのことでした。

 当村としては、今回の避難訓練の課題や反省点を把握する中で、金井先生からの課題についても取り組んでいかなければと感じました。
 群馬大学の金井昌信准教授をはじめ、844名の避難訓練に参加していただいた村民と防災講演会に出席いただいた村民の皆さんに感謝申し上げます。そして、お疲れ様でした。