2022/11/29
先日、シニアリトミックをした時のこと。
お喋りサロンの一環で
いつも会議室で行なっています。
キーボードやピアノがありませんから
自分で録音した音源を持っていって
再生して使っていました。
たまたまこの日は音楽室が使えることになり
ピアノがありました。
こちらのリトミックとしては初めて
ピアノを弾きながらやることにしました。
やっとピアノを弾きながらできると
うれしく思いました。
私が習ったリトミックでは
すべて先生がピアノを弾いて
生徒が動いてましたので。
シニアリトミックも7回目。
いつも最初にやっている曲です。
一回、動きを説明した後に
ピアノを弾き始めました。
4拍の前奏があって
「ハイ、どうぞ。」の声掛け。
「息を吸いながら手を上げていきましょう」
と、言ったのに、誰も動きませんでした。
あれ?
「深呼吸しながら4拍で手を上げて、4拍で下ろします」
もう一度説明をして動きをみせた後に
ピアノを弾き始めましたが
やっぱりみんな動きませんでした。
思わず笑ってしまいました。
お手本がないと動けないのだと
すぐにわかりました。
そこで弾くのはやめて
いつものように音源を再生しながら
動きを一緒にやりました。
その日はピアノを弾くことはなく
終わりました。

終わってから、どうして
みんな動けなかったのか考えました。
こんなことは初めてだったので
私にはちょっとした驚きでした。
若い人とシニアは違うと
考えることもできそうですが
別の理由もありそうだと感じました。
初回から私がお手本をやりながら
音楽を流して一緒に動く
ということをしてきたので
シニアの皆さんは
振りだけを真似していたのです。
だから真似をするべき私が
動かないでピアノを弾いていると
何をしていいかわからなかったのです。
リトミックを体操と捉えていたようです。
リトミックは
バレエやダンスのように動きが目的の
練習ではなく
音楽をよく聴くことのほうがメインです。
動きは音楽をよりよく理解するための
手段のひとつなのです。
音楽を耳だけでなく
体全体で動いて感じてみるのです。
だから音楽は伴奏ではありません。
小さい子たちには「音楽遊び」と言っていますが
まさに、「音楽で遊ぶ」のです。
私はシニアの皆さんに
そういう説明をしたことが
1度もありませんでした。
皆さんがわからなかったのも
無理はないと思いました。
これからは「音楽遊び」
「音楽をよく聴いて動きますよ」と
もっと言葉で伝えなくては
伝わりませんね。
終わった後に、主催の職員さんに
「こんなもので、よかったんでしょうか?」
とお聞きしてみました。
すると
「〇さん(私)のリトミックは
どうしてやりたくなるんでしょうねぇ。
声かな。」
とおっしゃるんです。
「皆さん、リトミックを楽しみにして
いるんですよ。
先ほどひとり帰った方がいましたが
リトミックだけやりたいって
来られたんです。
リトミックが終わったので
帰られました」
とおっしゃいました。
皆さんが動きたい、
やりたいと思ってくださるようなら
これでいいかもしれないと
少し安心したことでした。

いつでも気づきや学びはあるものですね。