2024/10/09
昨日の続きです。
毎日新聞に載った記事から
引用させていただきます。
厚生労働省や日本糖尿病学会は
「理想的」「バランスがよい」とする
たんぱく質、脂質、糖質の摂取比率を定めています。
しかし、糖尿病専門医の山田悟医師は
「その『バランスがよい』とされている食事を
とり続けると、(多くの人にとって)体に悪い」
と警鐘を鳴らしています。
この記事は長いので先に結論を書きますと
「正しい栄養バランス」として
認識されているものは
「糖尿病患者が少なかった昭和30年代の栄養素比率」
で、今の時代に合っていないというのです。
そして糖質を減らして
もっと脂質をとるべきだということです。
厚生労働省の「食事摂取基準」(2020年版)では、
炭水化物50~65%
脂質20~30%
たんぱく質13~20%を
「理想的な三大栄養素の摂取比率」としています。
まず、たんぱく質は
上は20%と決められているが
新しい研究結果(18年)を基に
「35%まで摂取しても問題がない」
と考えるのが普通だとのこと。
ちなみにたんぱく質の35%というと
ボディービルダーのように
24時間たんぱく質を食べることを考えている人でも
なかなか到達しないレベルの摂取だそう。
脂質にも、私たちの体内では合成できない
「必須脂肪酸」が不足しないよう、
まず下限を20%と決められています。
動脈硬化症への寄与が疑われる飽和脂肪酸
(動物性の脂)の摂取比率を
7%以下に抑えることで
脂質全体の上限は30%としています。
「飽和脂肪酸を制限しなければ、
動脈硬化症が進んでしまう」
との仮説が世界的には存在しますが
根拠はないそうです。
確かに飽和脂肪酸を1%減らして
不飽和脂肪酸や炭水化物に置き替えると、
エネルギー1%当たりで悪玉コレステロールが
1~2㎎/dL下がることが分かっています。
しかし、数字の変化は微々たるもので、
徹底的に頑張っても悪玉コレステロールは
ほとんど下がりません。
それくらいの変化であればくるみやナッツ、
野菜、キノコ、大豆を多く食べても
減らすことができます。
あるいは多量に摂取している果糖を
制限することでも減らせます。
飽和脂肪酸だけでなく、
そもそも脂質を30%以下に制限するという概念も、
単にメリットをもたらすという証拠がない
だけでなく、安全性も担保されていません。
炭水化物の摂取は糖尿病患者だけではなく
空腹時血糖値がすでに高いと
健康診断で指摘されている、
いわゆる糖尿病予備軍や、
糖質疲労を感じていて食後高血糖が疑われる人も
量を控えめにすべきです。
日本人を含む東アジア系の人種は
インスリン分泌能力がもともと弱く、
量が出たとしても分泌が遅いため、
肥満になる前に血糖が上昇してしまう人が多いのです。
日本人は「脂質=悪」の考え方が浸透しており、
脂の食べ方が下手です。
この意識を払拭しなければ、
糖質依存から抜け出せず、
耐糖能異常者(空腹時血糖値が正常の値よりも高く、
食後の血糖値も高くなる状態の人)
は減りません。
糖質摂取量を適正化(例えば1食当たり40g以内)して、
日本の「常識」となっている糖質依存型の
「バランスのよい食事」から抜け出しましょう。
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多すぎる糖質を減らして
脂質を増やすことは
なるほどと思います。
しかし以前に病気をした自分の体質を考えると
脂質を多く摂ることには
やや抵抗感があります。
脂質は炎症を起こす作用もあるので
脂質の種類、調理法などは
吟味したほうがいいと思ってます。
ですが、糖質の取りすぎは
いいことはなさそうなので
この記事を参考にしながら
質の良いオリーブオイルを加熱せずに
もう少し多く摂ってもいいかな
と思っているところです。