2024/11/02
デイリー新潮に載っていた記事ですが
内容が興味深いので、ご紹介します。
・・・・・・・・・・・・
2020年に米国で発表された研究では、
頻繁に場所を移動する人と
そうでない人を比べると、
前者の方が圧倒的に「主観的幸福度」が高い
という結果が出ています。
高齢の方にGPSを装着して
一日の動きをモニターしたところ、
毎日同じ道の往復ではなく複雑に動いたり
違うルートを通ったりしている人の方が、
より幸福度が高かった。
そういう人たちの脳を調べてみると、
海馬に加えて「線条体」というドーパミン
(幸福感をもたらすホルモン)を
分泌する場所まで活性化していることが
分かったのです。
脳で神経新生が起こって
海馬が活性化しているのです。
大切なのは、行ったことのない場所に足を運び、
見たことのない光景を目にすること。
脳が「新しい場所」を認識して活性化します。
そうした短期記憶が
記憶力全体を向上させていくのです。
もうひとつ興味深いデータがあります。
同じ場所で単語を覚えてもらったグループと、
場所を替えながら覚えてもらったグループとでは、
後者の方が記憶できる単語の数が
50%も上回ったという調査結果が、
米国ミシガン大学の研究で明らかになっています。
1カ所でずっと学習しているというのは、
脳にとって好ましくないわけです。
新しい場所に赴くということには、
別の効果もあります。
脳の老化防止には柔軟性、開放性という
要素が重要なのですが、
人間は齢を重ねると新しいものに対して
消極的になっていきます。
脳の「確証バイアス」が働き、
自身の生命を守るために
これまでの考え方を保とうとするわけです。
これに対して
新しいことにチャレンジする人は
脳が老化しにくく、
そのメカニズムとして海馬が確証バイアスにも
影響している可能性が示されています。
確証バイアスに関わっている
前頭前野のpMFCという部分が、
海馬からの情報が前頭前野に伝わる場所の
すぐ近くにあるという事実が判明しました。
最近の「ネイチャー」誌の論文が伝えています。
私たちは、過去に体験し、
記憶してきたことをベースに
価値観や信念を作り出し、
それが固定観念となっていくのですが、
海馬が活性化するとpMFCも活性化し得る。
反対に海馬に入る情報が少なくなれば
固定観念がそのまま保たれてしまう。
つまり、新しい場所へ出かけることは
「幸福度」「記憶力」「新しいことへの意欲」
「思考の柔軟性」といった点からも
良いことずくめだというわけです。
実際に旅をした時の喜びより
計画時に楽しみが生まれる状態のほうが
より効果があるらしいのです。
旅行にはまた「オーバービューエフェクト」
という効果もあります。
旅行先では日常の仕事の悩みが
些細なことに感じられたり、
また職場から離れてトラブルが
客観視できたりするといった効果もあります。
歩きながらものを考えたり
煮詰まったときに散歩に出ると
ふと、よい考えが浮かぶのは
海馬を刺激するからでしょうかね。
著者:西 剛志
分子生物学者・脳科学者(工学博士)
分子生物学者・脳科学者(工学博士)
『80歳でも脳が老化しない人がやっていること』(アスコム)。
参考:(デイリー新潮)
どの写真も素敵な場所ですね✨今ちょうど良い気候なのでお出かけしたくなりましたよ。
行ったことのない場所へ行ったり新しいことにチャレンジすることで脳の老化は防げるのですね。
私事ながら、推し活で地方へ遠征する時、どこへ行って何を食べてってあれこれと楽しい計画を立てている時が一番ドーパミンがドバドバ出ているような気がします。
あちこちと出かけられるように足腰を丈夫にしておかなきゃいけませんね☺️
コメントありがとうございます
写真に気がついてくれましたか
今までに出かけた場所なんですよ。
推し活で地方遠征… わかります~ ホント、楽しみでドーパミンがドバドバ出てますよね。
旅行って疲れることもあるので、体と心を鍛えておかなくてはね(旅費もためてね)