2023/06/15
今年のカンヌ国際映画祭で脚本賞を
受賞した是枝裕和監督の映画「怪物」を
TOHOシネマズで見てきました。
うまく感想を書けるかしら。
とにかく話としても非常におもしろいので
ネタバレは厳禁ですね。
最初は安藤サクラ演じる
シングルマザー・麦野早織 が
物語の中心人物かと思われたが
それが担任教師・保利先生(永山 瑛太 )に移り
そして子どもたちに移っていく。
冒頭に提示された数々のエピソードは
初めに受けた印象とは全く違う真実が
次々と明かされる。
担任も変だし、校長(田中裕子)も変。
学校の先生はみんな不審感があり信用できない。
子どもたちでさえ
嘘をついているのか、正しいのか、わからない。
学校で起こったいじめを暴く
というような物語ではないことにも気づかされる。
幾重にも重なる物語の構成。
結局のところ
「人は誰でも悲しみを抱いて生きているんだなあ」
と私は深く感じいったのですが。
坂本龍一の「Aqua」が流れる。
静かで心に沁みる。
もうね、涙が止まりませんでした。
なんだろうな。
悲しみとも違う。
喜びとも違う感情。
少年たちが遊ぶ自然さが秀逸。
是枝監督の『誰も知らない』の柳楽優弥君が
自然な演技でよかったけれど
湊と依里という子どもたちの
2人だけで遊ぶときの自然さ。
あれが2人の天国なのかもしれない。