2018/10/21
先日ご紹介した養老猛司さんと久石譲さんの対談本、『耳で考える ――脳は名曲を欲する』 (角川)の中の言葉で、興味深かったもの。
〈引用〉
一般大衆に理解されない、共感されないものは、オリジナリティがあるとは呼ばれないわけなんですね。独りよがりになってしまう。
何十年か経って脚光を浴びるようになったものは、時代が早すぎたなんて言われ方をしますけど・・。
定番の中から、少しだけ新しいものを出す、あるいは発見する、それが人の心に届いて「いい」となるのかな。
先日ご紹介した養老猛司さんと久石譲さんの対談本、『耳で考える ――脳は名曲を欲する』 (角川)の中の言葉で、興味深かったもの。
〈引用〉
オリジナリティは共感性の中にある
久石譲:作曲家はどうしても「個性的」という言葉を使われるんです。僕もだいぶ曲を作りましたけど、そんな個性的なもの、完全に独自なものなんてどこにあるんだと思うわけです。
養老猛司:もっとも個性的なものは誰も理解しない。一般性がありませんから。共感性を求めながら、そこにいってみれば、刺身のワサビみたいにはいってくるのがいいわけです。どこかに個性が出る必要があるんですけど、根本には共感性がないと意味がない。全く独自なものというのは、定義によりけりですが、他人には関係がないんです。(p169)
養老:オリジナリティとは、新しい共感を発見すること。あまり独自性のあることをしちゃうと、全く理解されないし、手前に転んじゃうと、大衆性になっちゃう。当り前じゃないかという話になってしまうとおもしろくも何ともない。(p171)
「オリジナリティとは、新しい共感を発見すること」というのが、なるほどと思うのです。
一般大衆に理解されない、共感されないものは、オリジナリティがあるとは呼ばれないわけなんですね。独りよがりになってしまう。
何十年か経って脚光を浴びるようになったものは、時代が早すぎたなんて言われ方をしますけど・・。
定番の中から、少しだけ新しいものを出す、あるいは発見する、それが人の心に届いて「いい」となるのかな。