はちみつと青い花 No.2

飛び去っていく毎日の記録。

ピアソラ生誕100年記念「ピアソラ・フェス リベルタンゴ 三浦一馬」コンサート

2021年09月04日 | コンサート

2021/09/04

 

2日にサントリーホールで行われた「三浦一馬(バンドネオン)ピアソラ・フェス リベルタンゴ」 コンサートに行ってきました。

バンドネオン奏者の三浦一馬さんは、2008年の国際ピアソラコンクールでは、日本人初、史上最年少で準優勝を果たした方で、大河ドラマ「青天を衝(つ)け」の大河紀行の演奏を担当しています。 

ピアソラは1921年生まれで、今年は生誕100年なんですね。

ピアソラといえば、20年くらい前に日本でもブームがあって、私はヨーヨー・マのリベルタンゴが特に印象に残っています。これはサントリーのCMに使われていたそうで、私がピアソラを知ったのも、このCMからだったかと思います。

そして、西洋の音楽とも違う哀愁が、どこかせつなく、懐かしく、いいなあと思って、ギドン・クレーメルのピアソラを聴いていました。

 

出演

バンドネオン:三浦一馬
サクソフォン:上野耕平
ギター:大萩康司
チェロ:宮田大
ピアノ:山中惇史、角野隼斗(ゲスト)

 

曲目

  ・来るべきもの

  ・アディオス・ノニーノ

  ・フーガと神秘

  ・鮫(エスクアロ)

  ・忘却(オブリヴィオン)

  ・ブエノスアイレスの夏

  ・デカリシモ 5min.

  ・リベルタンゴ

  ・現実との3分間

  ・孤独の歳月 

  ・ブエノスアイレスの冬 

  ・「ファイブ・タンゴ・センセーションズ」より~第5曲「恐怖」

  ・五重奏のためのコンチェルト

 

今回はステージ後方の2階席(パイプオルガンの下)でした。サントリーホールは音のよいホールといわれていますが、音は前方に向かって広がっていくので、後ろ側は少しこもったような音に聴こえました。

舞台が近くて見下ろす形になるので目線が変わり、これはこれでおもしろい席でした。

出演者の背中を見ることになるので、表情や演奏の動作は見えず、ギターの大萩さんはピアノに隠れて見えなかったという席でした(音はちゃんと聴こえましたよ)。

ピアノはいつも客席で見るのと反対の左から演奏者を見ることになり、よく見えて興味深かったです。

ゲスト出演した角野隼斗さんは6人で演奏する「リベルタンゴ」と「現実との3分間」を弾きました。そしてアンコール2曲目と。(アンコールが何の曲だったか、帰るときに見るのを忘れて出てきてしまいました。)

私は角野さんが圧巻だと思いました。エネルギーや集中力がすごい。弾いている手がすごい速さで、ダイナミックです。楽しげでもあるし、この人は会場全体を惹きつけますね。

 

ピアソラを聴いていると、タンゴのリズムがベースにあって、弾むようにリズミカルだけれど、ロングトーンが多いせいかしら、広々とした草原を見渡しているかのような感じを受けます。

バンドネオンの音も、ギターの音も、上野さんのサックスの音も、ああ、アルゼンチンタンゴだなあと思い起こさせてくれる音です。宮田大さんのチェロがとてもいい音で、クリーミーという表現もおかしいけれど、滑らかでした。

豪華メンバーで、ピアソラを堪能した夜でした。

 

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菅総理が自民党の総裁選挙に出馬しないと表明

2021年09月03日 | 政治

2021/09/03

 

今日のTBSラジオ、荻上チキさんの番組で、ジャーナリストの神保哲生さんが菅総理、総裁選不出馬について語っています。

https://radiko.jp/#!/ts/TBS/20210903153000 (00:30分頃から)

概略を書きますと、

「僕はもともと一般的な政治報道は本当のことを伝えていないという目で見ている。自民党の総裁選は安倍・麻生が誰の支持にまわるかで総裁が決まるのに、なぜ報道はああでもない、こうでもないというのかと不思議に思っていた。

去年9月に、安倍さん、麻生さんは、石破、岸田の一騎打ちになると、石破が勝ってしまう。石破さんは、加計、森友、桜の捜査をもう1回やると平気で言っているから、石破総裁をどうしても阻止しなくてはいけない。

岸田、石破の一騎打ちは困るというなかで、特に菅さんは直前まで総裁候補にもなってなかった。総理になるための準備もしてこなかった人だが、石破さんを総裁にしないために引っ張り出してきた、というのが、1年前の菅総理の誕生劇です。

今回は、ニ階さんと安倍さん、麻生さんとの間に亀裂が入ってしまって、3人が菅さんを支えきれなくなって、菅さんがにっちもさっちもいかなくなっただけのこと。

最後は、おそらく安倍さんが引導を渡しただけのことなのに、なぜか、全然そうじゃないという話が延々と報道されていて、不思議に思っている。」

 

ノンフィクション作家の大下英二さんのおっしゃったことと照らし合わせると、神保さんの言うことが本当だろうなと感じます。

「菅政権は安泰?」↓

https://blog.goo.ne.jp/yoshieri/e/42427a191e50ea311f15959bc7d6232b

 

菅首相は「新型コロナウイルス、この感染拡大を防止するために私は専任をしたい」と言っています。コロナとオリ・パラとで、大変なことばかり多い1年間だったと思います。貧乏くじを引いたとか言われています。

しかし、大変なのは予想がついたことで、頼まれたとはいえ最終的には菅さんが自分で決めて引き受けたこと。

「一生懸命やってきた」というのは事実だと思いますが、残念ながら、政治の評価は努力の過程ではなく結果なのです。

質問に答えない、自分の言葉で説明をしない、政策を聞いたことがない、菅さんがまだ続けるのかと考えると、不出馬もやむなしと思えるのです

私は党内の権力争いではなくて、総裁にはまずは国民のことを考えられる人、本当のことを言える人になってほしいと思います。

 

 

 

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ショパン「ノクターン13番」

2021年09月02日 | ピアノ

2021/09/02

 

ショパンは好きな曲も多いのですが、ノクターン13番Op.48-1は特に、感情を揺さぶられる曲で大好きです。

重々しい静かな出だしを聴いていると、さめざめと泣きたくなります。ショパンはどんな悲しみがあって、この曲を書いたんだろうか、と思ってしまうのです。

中間部は厳かな感じのする部分で、祈りを表しているのだとか。そして、オクターブの下降があって、とても力強くて、このあたりがショパンらしいと感じます。

終盤はやっぱり切ない、何か胸をかきむしられるような、慟哭しているような感じ、それが徐々に静まって終わります。

激しい部分もあるけれど、やはり、心が静まっていくような、研ぎ澄まされていくような気持ちになります。

この曲は1841年、ショパン31歳の頃の作曲で、ジョルジュ・サンドと知りあい、充実した創作生活をおこなっていたようです。亡くなるのが39歳ですから、ショパンは創作活動中も、ずっと健康状態はよくなかったようです。

私はニキータ・マガロフのCDを持っていたので、それをよく聴いていましたが、ここは角野隼斗さんの演奏で。

ノクターン 第13番 ハ短調 作品48-1

 

 

この曲はフィギュアスケートのステファン・ランビエールさんも「ノクターン」として、使っています。デニス・ヴァシリエフス君と2人で踊っています。このスケートを見ると、いっそう情感があって美しい曲だなあと感じられるのです。

町田樹さんの解説付きです。

CaOI2018 町田樹解説11 ステファン・ランビエール&デニス・ヴァシリエフス

 

 

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