顎鬚仙人残日録

日残りて昏るるに未だ遠し…

弘道館の梅

2015年02月26日 | 水戸の観光





水戸の梅まつりが、20日から3月末まで偕楽園と弘道館で始まりました。
昨日は、観光ボランティアの弘道館当番日、公園内の梅の開花はまだ10%程度ですが、正庁前の八重寒紅がちょうど満開でした。この品種は、春に先駆けて一番先に咲き出しますが、図鑑には雌しべが退化して果実はほとんど結実しないと載っています。

174年前、水戸藩9代藩主徳川斉昭公が創建した弘道館は、総面積178,000㎡で当時全国一の規模、ここで培われた尊王攘夷思想が幕末の各地の志士たちを先導しました。
しかしここで学んだ藩内の英才達は、維新数年前の凄まじい藩内抗争であたら若い生命を散らしてしまい、維新後の新しい体制で結実することはできませんでした。
先駆けて咲くこの梅が、それを象徴するように淋しい紅色で弘道館を彩っています。

弘道館公園には、60種800本の梅があり、これから中咲き、遅咲きと次々に咲き誇ります。水戸城三の丸の歴史地区で、古色蒼然たる建物に当時の歴史を感じながら、静かに梅花を愛でるのも趣が深く、梅まつりの隠れた名所といえるでしょう。


春の兆し

2015年02月16日 | 季節の花


ふだん何気なく歩いている道端をよく見ると、ホトケノザとイヌノフグリが仲良く咲いていました。
いつもは急ぎ足で通り過ぎていましたが、今日は足を止めてデジカメでカシャン。地面にへばりつくようにあるので、何とも絵になりませんが、おぞましいニュースが続く世の中に、また今年も確実に春が来ている兆しをしっかと記録しました。

ついでに、名前の由来を再確認、ホトケノザはシソ科で別名サンガイグサ(三階草)、花を囲むように対生する葉の形が、仏の座のように見えることから。
春の七草に使われる同名のホトケノザは、別種でキク科コオニタビラコといい、名前はロゼット葉の形が同じように仏の座に似てるからだそうです。(この件は、初めて知りました!花の色もこちらは黄色です。)

イヌノフグリはオオバコ科、花後の果実が雄犬のフグリ(陰嚢)に似ていることから。ネットで確認したら、形は小さいけれど確かにそっくり、牧野富太郎先生もよくぞ命名したものです。青い小さな花は、よく見るととても可憐で、別名「星の瞳」のほうがよく似合いますが、本名(学名)にはかないません。



鶏足山早春、下赤沢登山口

2015年02月11日 | 山歩き


茨城と栃木の県境に位置する鶏足山、茨城側の城里町下赤沢からの登山口が整備されたという情報を得て、風もない穏やかな日だったので出かけてきました。

登山口到着10:10、びっくり!!20台の駐車場は満車、近辺の山はほとんど路上の空きスペースに止めて登るのが当たり前なのに、舗装された立派な駐車場ときれいなトイレ、経済効果など期待できないのにと思いますが、恩恵を受ける山歩き人の一人としては、城里町の整備英断にただただ感謝です。去年、町長さんも若い人に変わったようですし、元気の出る町政の小さなお手伝いとして、きれいに利用させていただきたいと思います。 

枠外の駐車スペースに何とか停めて、赤沢富士経由の主コースを35分で以前の山頂到着。南東側の登山道は、雑木林で日当たりもよく快適でしたが、見晴らしのいい新しい山頂方向へ向かう北斜面には積雪が残っていました。

帰りは杉林の中の林道を下りました。側を流れるせせらぎの音に何故か春を感じましたが、木々はまだ冬の色、春はもうちょっと先のようでした。

写真は駐車場から見た赤沢富士、手前はお茶畑、山頂は電柱に突き刺されています。


冬の涸沼

2015年02月10日 | サイクリング

冬の涸沼は、静かです。
岸近くの湖面は、野鳥の天国。禁漁区ということを鳥たちもまるで知っているかのようです。特に多いのが、鴨、そのほかに白鳥、カワウなど…野鳥の名前はよく分かりませんが、長いレンズを構えていた方に聞いたら、チュウヒを狙っているとか、トンビに似た鳥だそうです。
湖岸のサイクリングロードを走っていると、のんびり寛いでいた鳥たちが一斉に沖合に向かって避難しはじめるので、ちょっと申し訳ない気持ちになります。

震災以後、ハゼがさっぱり釣れず、一昨年はまあまあだったけど、昨年もいまいち、昔は一束(100匹)単位で数えたハゼは、どこに行ったんでしょうか。

まもなく湖畔の風もやわらかくなり、木々の芽吹きを促してくれる季節になってきます。