ゆきんこブログ

月刊ガソリンスタンド誌
『変化と試練が、人と企業を強くする』
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石油業界におけるERPの風と「足切り」

2006年04月24日 08時05分38秒 | Weblog
石油流通業界にもいよいよ基幹統合系システム構築の風が吹き荒れる様相になってきました。ご承知のとおり一部外資系で運用が開始される最新POSの仕様はERPの概念に基づく構築です。

一般特約店レベルではこの新システムの構造に関して理解できているかどうかについては未だ疑問がありますが、画期的なものである事は間違いありません。元売が強制的に導入を促している理由も良く判ります。系列としての強化策としたら石油業界にも最強の経営オペレーションが導入される事になるわけです。

はっきり申し上げて、経営力強化のための最新ビジネスソリューションが系列の力で非常に安い価格で導入可能となるわけですから特約店にとっての経営効果は相当なものになるはずです。

しかし、POSを単なる店頭伝票発行と請求書作成のためのシステムだと考えている企業のレベルではなぜ今、システムに改めて設備投資をする必要があるのか理解できていない末端SS業者も多いようです。

拡張開発によるシステムの可能性、業務コストダウン、流通処理業務から会計処理システムの連動など、いままで石油業界では考えられなかった販売業界レベルでの圧倒的な省力化とスピーディーな情報処理が可能となるわけですから競合他社との「経営格差」をつけるには最強のビジネスツールになる事は確実です。

省力化による「一般管理費」の削減や軽油税管理の収益効果などは企業としての収益力向上に即時貢献できます。仕切価格競争もさることながら同一仕切であれば圧倒的な優位性を確立する事が可能となるはずです。

いよいよ、石油業界もいままでとは異なった本質的な系列強化策を打ち出す時代なのでしょう。「販売力」「システム構築による経営格差の拡大」による系列強化。これは正解です。しかし、巷ではこれを「足切り」とも言います。