ゆきんこブログ

月刊ガソリンスタンド誌
『変化と試練が、人と企業を強くする』
連載中!

これからの日本の石油ジョバービジネス

2008年11月20日 09時53分13秒 | Weblog
金融機関の「貸し渋り」や「貸し剥がし」が問題になっているようです。
大手銀行の融資残高も今年の春先からみるとだいぶ減少しているようです。

一般的にSS業界などで問題なのは地銀や信用金庫、信用組合など地方金融機関のようです。本音のところ、中小金融機関でもサブプライムローンなどでの損失があっても開示できない金融機関が多いようです。
貸出を増やせば余計に自己資本比率が低下するわけで、金融機関自身の理由で融資ができないところもあるらしい。一般取引客にとっては何とも迷惑な話です。

金融機関のビジネスはよく
「晴れた日に傘を貸して、雨が降ったら傘を取り上げる」といわれます。

一方金融機関側では
お金を貸したくても、企業業績が悪化しており融資ができない。過去の不良債権発生の経緯を見ても当然のこと。

借りる側にしても、
利益が出て資金需要がなければ一番良いわけですが、地方での掛け売り中心の石油ビジネスのキャッシュフローというものは利益が出ても資金需要が出ることも多いわけで、なかなか理屈通りにはいきません。

こんな状況ですから「黒字倒産」も増えています。

そんな中で、昨日は中部の日本のジョバーの雄ともいえる有名企業で担当者と卸売・直売システムに関する仕様内容の検討会。
「新価格体系」により石油の中間流通ではシステムに大きな変化が起きています。
CODや「前受け金」、与信限度額管理など、とにかくお金と商品の流れの情報処理のスピードアップが大きな課題となっています。

一流のジョバー企業はやはり優秀です。
実務に精通した現実的な業務の流れを熟知しています。
業界としての時代認識も持っていらっしゃいます。
若いのに立派でした。

よく、リテールのサブ店レベルで「新仕切り体系」の価格設定分析などを論じていますが、それは買う側の一方的な論理でいかに透明性があるとしても、個々の取引先との条件はそれぞれ異るわけで、販売する側ではそんな簡単なものではないようです。
営業担当者レベルの本音と建前もあります。

大前提は、正確にスピーディーな対応が可能なシステム構築という事になります。

金融機関の貸し渋りにより資金がタイトになればなるほど情報処理速度もアップさせて資金回転を上げなくてはならないはずです。

買う側も売る側も、意識改革が必要な時代です。

サブ店も「買ってやる」から「売って頂く」

特約店は「買って頂く」だけでなく、節度を持って「売っていく」

といった商売に変化してくるのでしょう。