「パトロール給油」は石油ビジネスのリテール部門では依然としてニッチな収益ビジネス。
ガソリンスタンドという業態から撤退して「パトロール給油」だけを専業化する企業もあります。
公共事業が減少したとはいえ、相対的には閉鎖や淘汰が進む石油業界ですから、配送コストの値取りも良好な環境となってるわけです。
パト給業者」は全国各地に存在しますが、最近では灯油配送販売も同時に行っている企業が増えています。
大規模土木プロジェクトなどに関して元売や商社企業の「直売部門」から依頼される「代行委託配送業務」をはじめとして、石油に対するニーズは多様であることが判ります。
ご承知の方も多いはずですが、実は、私もパトロール給油部門ではかなり大規模な展開をしていました。
ほとんどの元売の直売部門と提携していましたので、業務内容は熟知しているつもりです。
大規模土木では取引先がほとんどJV(ジョイントベンチャー:共同企業体)といわれる大企業の複合企業体が多いわけですが、
「パト給業者」の取引先は供給側の元売や商社の「直売部門」のケースと、作業が専業化している特殊な納入ケースでは「建設業者」などによる指名となるケースも多いわけです。
私の場合、ダム建設のパトロール給油部門の専門業者として各地のダム建設でパト給作業をしていました。
たとえば、ダム建設の場合ですと「ロックヒル工法」と「RCD工法」というものがあります。
「ロックヒル」の場合には、現地で発生する岩などを発生材として積み上げて建設します、大きなダンプカーやスクレーパーと呼ばれる大きな機械でダムサイトを築き上げる作業ですから大型重機に対する給油作業となるわけです。
一台で1㌔以上の燃料タンクを積んでいる重機もあるわけですから給油作業も大変です。
長期にわたる大規模プロジェクトになりますと、大きな貯蔵施設(200㌔以上)を建設して油槽所のようなステージを作り、長いローディングアームを操作しながら給油するわけです。
タンク容量の大きい重機のオペレーターは危険物免許も所有していますから、自分でPOSや給油機器を操作して自分で給油させるケースもありますから、超大型セルフスタンドといったところです。
給油用のPOSシステムも特殊なものを使用します。
一方「RCD工法」とはセメントを使用してダムサイトを構築していきます。
ロックヒルより石油製品の使用数量は少ないのですが、給油作業は複雑を極めます。
給油する重機はダムサイトの中にありますから、パト給車両が直接作業ポイントまで入る事ができません。
ダムサイトの上空に鉄索を張って、給油機材を釣りあげて操作しながらの給油作業です。
漏油するとセメントにクラックが入りますから、給油時の漏油は絶対に禁物。
ダムサイトの右岸と左岸に「防油堤」を作り通常は給油機材を収納しておきます。
元請けJVから下請け、さらには孫請け企業まで重機の所属区分を判別しながらの給油作業で請求書作成区分も複雑です。
所属別、重機別、日別、部門別などの請求データの整理も要求されますから、一般的な勘定系石油システムだけでは対応できませんから「専用ソフト」を使用するわけですが、
それが現在の「ペトロマスター」誕生の原点ともなっているわけです。
特に、「シェア割り」に基づく流通管理作業は複雑です。
「シェア割り」というのは、大規模なプロジェクトでは全体で使用される石油製品について、複数の元売りに㌫ごとに納入数量が割り振りされるわけですから、そのデーをうまく受け入れながら最終的な納入数量を指定された「シェア割り」に割り振るというさらに複雑な管理業務を強いられます。
適正な処理がされていないと元売担当者からクレームが付きますし、月末にはリアルタイムな売掛金報告などを要求されることもあるわけです。
皆さんが業転を購入する時、納入先がそんなプロジェクト名になっているケースも多いはずです。
中間溜分などはそんな直売流通玉が「業転玉」となっていたわけですが、あまり細かい事を書くと叱られそうですから別にしましょう。
パトロール給油のノウハウについて、説明しているととても時間がかかります。
また、トンネル工事などのように消費数量が少なくて、時間指定などの制約などが厳しいケースでは利益が出にくいという傾向もあります。
この辺の価格設定も、キャリア次第です。
読者の方で、「パトロール給油」に関する知識が必要な方はお問い合わせください。
ただ、単に見積書を出しての営業活動だけでは、大変なビジネス分野なのです。
スペシャリストの私でなければ、知り得ない「パトロール給油」に関するお勉強会でした。
今日は、ここまで。
ガソリンスタンドという業態から撤退して「パトロール給油」だけを専業化する企業もあります。
公共事業が減少したとはいえ、相対的には閉鎖や淘汰が進む石油業界ですから、配送コストの値取りも良好な環境となってるわけです。
パト給業者」は全国各地に存在しますが、最近では灯油配送販売も同時に行っている企業が増えています。
大規模土木プロジェクトなどに関して元売や商社企業の「直売部門」から依頼される「代行委託配送業務」をはじめとして、石油に対するニーズは多様であることが判ります。
ご承知の方も多いはずですが、実は、私もパトロール給油部門ではかなり大規模な展開をしていました。
ほとんどの元売の直売部門と提携していましたので、業務内容は熟知しているつもりです。
大規模土木では取引先がほとんどJV(ジョイントベンチャー:共同企業体)といわれる大企業の複合企業体が多いわけですが、
「パト給業者」の取引先は供給側の元売や商社の「直売部門」のケースと、作業が専業化している特殊な納入ケースでは「建設業者」などによる指名となるケースも多いわけです。
私の場合、ダム建設のパトロール給油部門の専門業者として各地のダム建設でパト給作業をしていました。
たとえば、ダム建設の場合ですと「ロックヒル工法」と「RCD工法」というものがあります。
「ロックヒル」の場合には、現地で発生する岩などを発生材として積み上げて建設します、大きなダンプカーやスクレーパーと呼ばれる大きな機械でダムサイトを築き上げる作業ですから大型重機に対する給油作業となるわけです。
一台で1㌔以上の燃料タンクを積んでいる重機もあるわけですから給油作業も大変です。
長期にわたる大規模プロジェクトになりますと、大きな貯蔵施設(200㌔以上)を建設して油槽所のようなステージを作り、長いローディングアームを操作しながら給油するわけです。
タンク容量の大きい重機のオペレーターは危険物免許も所有していますから、自分でPOSや給油機器を操作して自分で給油させるケースもありますから、超大型セルフスタンドといったところです。
給油用のPOSシステムも特殊なものを使用します。
一方「RCD工法」とはセメントを使用してダムサイトを構築していきます。
ロックヒルより石油製品の使用数量は少ないのですが、給油作業は複雑を極めます。
給油する重機はダムサイトの中にありますから、パト給車両が直接作業ポイントまで入る事ができません。
ダムサイトの上空に鉄索を張って、給油機材を釣りあげて操作しながらの給油作業です。
漏油するとセメントにクラックが入りますから、給油時の漏油は絶対に禁物。
ダムサイトの右岸と左岸に「防油堤」を作り通常は給油機材を収納しておきます。
元請けJVから下請け、さらには孫請け企業まで重機の所属区分を判別しながらの給油作業で請求書作成区分も複雑です。
所属別、重機別、日別、部門別などの請求データの整理も要求されますから、一般的な勘定系石油システムだけでは対応できませんから「専用ソフト」を使用するわけですが、
それが現在の「ペトロマスター」誕生の原点ともなっているわけです。
特に、「シェア割り」に基づく流通管理作業は複雑です。
「シェア割り」というのは、大規模なプロジェクトでは全体で使用される石油製品について、複数の元売りに㌫ごとに納入数量が割り振りされるわけですから、そのデーをうまく受け入れながら最終的な納入数量を指定された「シェア割り」に割り振るというさらに複雑な管理業務を強いられます。
適正な処理がされていないと元売担当者からクレームが付きますし、月末にはリアルタイムな売掛金報告などを要求されることもあるわけです。
皆さんが業転を購入する時、納入先がそんなプロジェクト名になっているケースも多いはずです。
中間溜分などはそんな直売流通玉が「業転玉」となっていたわけですが、あまり細かい事を書くと叱られそうですから別にしましょう。
パトロール給油のノウハウについて、説明しているととても時間がかかります。
また、トンネル工事などのように消費数量が少なくて、時間指定などの制約などが厳しいケースでは利益が出にくいという傾向もあります。
この辺の価格設定も、キャリア次第です。
読者の方で、「パトロール給油」に関する知識が必要な方はお問い合わせください。
ただ、単に見積書を出しての営業活動だけでは、大変なビジネス分野なのです。
スペシャリストの私でなければ、知り得ない「パトロール給油」に関するお勉強会でした。
今日は、ここまで。