ゆきんこブログ

月刊ガソリンスタンド誌
『変化と試練が、人と企業を強くする』
連載中!

ここにきて、石油ビジネスの流れを読むのは本当に難しい

2008年06月06日 17時21分49秒 | Weblog
これだけ、原油価格が動いて、近隣諸国での急激な需要増加、
しかも、政治不在による暫定税率問題による価格と仮需要のうねり、

こんな状況の中で、今後の我が国の石油業界の行方を予測することは本当に難しいことです。

判り切ったことですが、明確なことは
①.当面はガソリン価格高騰で消費者マインドが変わり、減販傾向が強まる。
②.しかし諸外国、特にEC諸国などのガソリン価格と比較してみるとまだ、我が国の消費余力には余裕がありそうで、200円程度までなら徐々に消費は戻る可能性が高いという見解もある。
③.車両費としての経費面が厳しくなり当然SSの「油外収益」確保は難しい環境となる。
④.価格高騰による急激な運転資金増加より資金効率は一層低下する。
⑤.ここにきて、業転流通などでも「与信限度額管理」が急に厳しくなり、そのことにより資金力格差が顕著となりリテール石油流通企業の淘汰が急激に進む。

そんな、悲観的な観測ばかりでは、石油業界のお先は真っ暗ですね。
しかし、そんな悪い予測ばかりではありません。

資金力、販売力のある中間流通業者にとっては米国のインディペンデント系ジョバーのような強みを発揮できる土壌が整備されつつあるわけです。

問題は経営管理業務の圧倒的なコストダウンなのです。
特に、全社統合や直売流通などにおけるERPシステム構築が生命線なのですが、普及率が低くてリテール販売業者などはほとんど知識も認識も持っていないわけで
相変わらず、請求書発行中心の勘定系データ処理だけで経営しているのが現実です。

もうすでに、SS店頭における小手先の拡販システムの時代は完全に終焉しました。

色々な、拡販システムに投資した企業のみなさん。本当に御苦労さん。
といったところです。

これからは、「本物」の油屋の時代です。

「本物の石油ビジネス」がどんなものなのか、
業転市況情報などでSS店頭商売中心に生きてきた軽薄な石油販売業者によく見ていただきましょう。

我々の「ペトロマスターEX」をご覧になった企業の皆様なら
私の申し上げていることがよくお分かりいただけるはずです。

これが、石油流通ビジネスの真髄です。

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