活版印刷紀行

いまはほとんど姿を消した「活版印刷」ゆかりの地をゆっくり探訪したり、印刷がらみの話題を提供します。

電子ブックリーダーの時代は来るか

2012-07-07 08:11:28 | 活版印刷のふるさと紀行

 今年の東京国際ブックフェアでやたら目についたのが、Koboと楽天のロゴの入った袋をかかえた人たち。そこでDNPと凸版のブースの次に馳せ参じることにしました。驚いたのは写真で見られるように展示されている新しい電子ブックリーダー《KoboTouch》の実機を手に手に性能を確かめている人たちの多さと熱心さ。

 さっそく美人のマドモアゼルのうしろに並んだが、そうそう簡単には順番は回ってこない。なんでもKobo本家のカナダはもちろん、アメリカやフランス、イギリス、ニュージーランドなど欧米諸国では一昨年から販売され、既に900万人の利用者がいるそうです。そのKoboが日本ではいよいよ楽天が今月中旬、発売を開始するというので力が入っていることに納得しました。

 私の感想、まず小さい。114㎜×165mm。それに厚さ10mmで185グラム。携帯に便利な点が気に入りました。その点、いま使っているipad2はちょっと大きいし、重いので、持って出ようか、置いて行こうかためらうことがよくあります。

 それと、アルファベットと違って日本文字の場合、ディスプレー画面が小さいのが可読性を損なうことがあります。少なくとも目の弱い人にとっては大きな文字サイズを選ぶとコマギレ状態で読まねばならないので文学作品などは頭に入りにくい難があります。私の場合は重いのを我慢すればipadかとも思いました。

 しかし、タッチパネルで操作はスムーズにできるし、無料でダウンロードできるタイトルも多いし、電池も長持ちしそうですし、「通勤用リーダー」としては最適でしょう。ただし、アマゾンのキンドルやソニーのリーダーとの比較検討もしなくてはなりません。値段では7980円というKoboがいちばん安すそうですが。

 本当のことをいうと、私の最大関心事は果たして日本で電子ブックリーダの時代が来るだろうかということです。そんなに簡単に「読書革命」ができるでしょうか。私はまだまだ、ノンだと思います。その理由の第一は日本のフォント、漢字、カナ、カタカナそれにアルファベットや数字の混在する日本文は欧米諸国と同じにいくでしょうか。まだまだ、紙です。印刷です。

 

コメント
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