早川書房から刊行された、ちょっと古い本ですが、「日本のワイン」は凄い。
2003年発行なので、ちょっと情報が古いですが、日本のほとんどのワイナリーに言及しています。
その言及も、ワイナリーの歴史から、ワインの質まで網羅、ワイナリーによってはほめたり、叱咤激励したり。
言及しているすべてのワイナリーを訪れただろうから、その労力、時間、お金、たくさんかかっています。
弁護士でありながら、ワインの知識に深く、日本輸入ワイン協会の会長もされているという。
著者も凄いが、本に出てくる方々も凄い。
本気でワインを作っている方は、人生のすべてをワインに奉げている。
ワインは農業、という基本に、葡萄作りの季節は朝から晩まで、醸造の季節は、そのタイミングを考え抜く。
週40時間労働は、この方々には無意味な言葉。
山本氏が言いたいことは、ワイン作りにごまかしはきかない、という事。
ごまかしていないワイナリーのページは多く、ごまかしているワイナリーの紹介は、直接そうはいっていないが、読んでいて判ります。
そういう点で、おもしろい本です。
日本全体のワイナリーに言及しているので、山梨のワイナリーには細かく触れていないが、そちらは最近発行された「山梨のワイン」で詳しく紹介されています。
また、新しいワイナリーの情報として、小学館の河合香織 著、「ウスケボーイズ」もあります。ここに出てくる人たちも、凄い人生です。