震災から2カ月余り、話題になることも少なくなってしまいましたが、酒の業界では「東北の酒を飲もう」と地道な活動を続けています。
東北の中でも、被害が大きい岩手、宮城、福島の3県のお酒をご紹介します。
まず、東北と言えば日本酒ですね。美味しい日本酒が出来るには、うまい米と清んだ水。東北はこれからも美味しい日本酒を提供してくれるでしょう。写真左から、あさ開き(岩手)、一ノ蔵(宮城)、大七(福島)です。東北にはたくさんの蔵元があるため、どれを選ぶか迷いましたが、この3点は東北を代表する日本酒です。
写真のウイスキー「宮城峡」は、ニッカウイスキーです。サントリーに続くウイスキーメーカーのニッカウイスキーは、北海道余市と宮城県仙台市に工場があります。水の良いところには素晴らしいウイスキーができます。サントリーが発祥の地、京都の山崎に続き、第2工場を山梨県北杜市白州町に建設したのは、水の品質が決め手でした。ニッカウイスキーの仙台工場も、創業者の竹鶴政孝氏がほれ込んだ水がありました。
写真右のワインは、岩手のエーデルワインの「岩手純情わいん」です。東北のワインの産地といえば山形ですが、岩手にも伝統のワイナリーがあります。白も赤も山梨のワインとはちょっと違います。まず赤ワインですが、原料のキャンベル種は山梨では縁のない葡萄です。主に生食用で、ワインにすると、無添加ワインでおなじみのコンコード種に似た味わいになります。渋みが抑えられ、飲みやすい赤ワインです。白はリースリングなどで造られたワインにリンゴワインがブレンドされています。この発想は山梨のワインメーカーにはありません。リンゴワインのさわやかな酸味と香りが特徴です。
写真左の缶ビールは、岩手の「銀河高原ビール」です。生きたビール酵母入りが特徴で、缶製品をメインにしたため、地ビールメーカー最大手になりました。幾度の会社更生を経ましたが、不屈の精神でビール造りに励んでいます。
※こちらの記事はVF甲府公認応援雑誌「ファンフォーレ6月号(5月25日発売)」に掲載されます。
http://www.fanforet.com/

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