ダイヤモンドワインの、新酒マスカットベリーAです。
瓶の底には酒石があります。
こちらは、ダイヤモンドのデラウェアの新酒です。やはり酒石があります。
この酒石は、ワイン成分の酸が結晶したもので、無害です。
ただ、通常のワインには見られないものなので、クレームになります。
ワイン醸造時に、酒石が出ないように、澱下げや冷凍処理などを行い、澱(酒石の素)を取り除きますが、澱にはうまみもあります。
澱を取り除くと、うま味成分も取り除かれるので、澱を取り除かない方が、よりうまみのあるワインということになります。
では、酒石のあるワインと、酒石のないワインを飲み比べて、酒石のあるワインの方が美味しいかというとそうではないでしょう。
現在では、酒石のない、より透明のワインが主流なので、酒石のあるワインは異端です。
なぜ、ダイヤモンドワインはこのようなワインに仕上げたのか。
推測ですが、どちらも新酒ワインなので、より果実風味の強い、新酒らしいワインにしたかったのではないでしょうか。
酸は時間を経て、結晶となるので、新酒のように、すぐに飲まれるものは、澱引きや冷凍処理をしなくても、良いと言えるでしょう。
私どもは、ダイヤモンドワインの味を評価しているので、時間がたった新酒をわざわざ何カ月も経って、売り出しました。
新酒も時間が経つと、熟成して飲みごろになります。
見た目はクレームかもしれませんが、良いワインです。
白ワインの酒石は、ガラスのように見える場合があります。
そんな酒石は、ワインのダイヤモンドと表現もします。
今回の酒石は、ダイヤモンドのようには見えませんでしたが。