天気がよくなることを期待して、朝早く出かけたのに、曇り空から小雨が降ってきました。富山市近郊の標高100m前後の里山ですが、人の匂いはするのに、何故かとても山深い感じのする場所です。
しばらくの間、谷間に響く低音で鳴くウシガエルの姿を写そうと粘りましたが、あきらめて林道を歩いてみることにしました。林を抜けたところに、最近まで畑を作っていた小さな空間がありました。ここだけが明るくなっています。足元からシジミチョウチョウが飛び出したので、いつものように何気なくカメラを向けました。
近寄って液晶モニターを見ると、意外なことに、後翅裏面の外周に沿ってオレンジ色の帯があるヒメシジミでした。富山県では、東部山地や五箇山山塊などでは少なくありませんが、このように神通川流域や平野に近いところに生息しているという報告はないような気がします。
なお、 記録に残すため、標本は富山市科学博物館に寄贈しました。
《ヒメシジミ♂ 2013/06/21》
《ヒメシジミの生息していた林間の小さな耕作放棄地 2013/06/21》