GWの鳥甲山白尾根
4月29~30日で鳥甲山白尾根に行ってきた。メンバーはY.G.S.ガストンの4名。
出発前、S氏が登山靴を忘れてきたことが判明。急遽、装備のやり直しを行う。S氏が車で待っているので、日帰りを約束して早朝出発する。がしかし、この考えが甘かったことに後で気が付く。
私は鳥甲山は3回目である。相当昔に白沢2ルンゼを登り、10年くらい前の4月には、白尾根をメンバーの体力不足で敗退している。だから白尾根は雪辱戦でもあるのだ。
4月29日
雪の中から顔を出している登山口看板から登高開始。やがて雪の急斜面を登ると尾根に出る。
日帰りを約束して出発
雪の中から顔を出している貉平登山口の看板
尾根に出る手前の急斜面を登る
1437mの万仏岩直前あたりからナイフエッジが始まる。
万仏岩直前の尾根を行く。この辺りは楽勝
今年は雪が多いせいかもしれないが、鋭い所は本当にナイフの刃のように尖っている。先頭を行く者は、部分的に歩いて行けず馬乗りになって進んだりもした。この状態が白の頭登り口まで、約1㎞にわたって延々と続くのである。ビレー支点もないのでノーロープ。落ちたら奈落の底まで落ちるのは必至である。尾根が広くなるまでの数時間、かなり神経をすり減らした。
いよいよナイフエッジの始まりである
登ってきた延々と続くナイフエッジ
本当に鋭い場所は、先頭は馬乗りになって進んでいる
白の頭付近からやっと鳥甲山が見えてきた
白の頭に着いたときはかなり疲れを感じていた。でもS氏が待っているので頑張らねば、と頂上に向かう。さてさてカミソリの刃はどうして通過するかだ。夏道の鎖は雪の下。雪の急斜面をトラバースしたりとかなりの時間を費やす。
今越えてきたカミソリの刃を振り返る
鳥甲山頂上でのY氏とG氏
頂上には、雪洞の崩れたものだろうか、こんな穴が2つあった
鳥甲山頂上に着いたときは、今日中に下りられる可能性はなくなっていた。慎重に白の頭まで戻りツエルトビバークとなった。
鳥甲山頂上では携帯は圏外だが、白の頭では使える。S氏に、今日中に下りられないことを連絡する。
4月30日
ナイフエッジの下りは相当時間がかかることを想定し早立ちする。ナイフエッジは、登りはまだしも、腐った雪のせいもあって、下りはかなり緊張する。あまりの緊張に耐えかねて、ロープを使うことを決断。50mを2本繋いで100mにする。どうせ中間支点は取れないのだから精神的なものだけで、落ちれば致命的であることに変わりはない。10ピッチくらいはスタカットしたと思う
最初のあまり鋭くないナイフエッジはロープなしで慎重に降りる
緊張に耐えかねてロープを出す。2本繋いで100m1ピッチ
ナイフエッジの刃を歩けないときは側壁をトラバース
やっと安全地帯に着いたので、S氏に「あと一時間くらいで車に帰るから」と電話する。しかしこれも甘く、この後、2回の懸垂下降をやった。
貉平から白の頭まで、登りは5時間30分だったのに対し、下りは7時間5分かかった。
これをみても、ナイフエッジの下りは相当怖いものだと想像できるだろう。
4月29日
貉平5:10-白の頭10:40-鳥甲山頂上13:35-白の頭16:10
4月30日
白の頭5:15-貉平12:20
ガストンガニマタ
4月29~30日で鳥甲山白尾根に行ってきた。メンバーはY.G.S.ガストンの4名。
出発前、S氏が登山靴を忘れてきたことが判明。急遽、装備のやり直しを行う。S氏が車で待っているので、日帰りを約束して早朝出発する。がしかし、この考えが甘かったことに後で気が付く。
私は鳥甲山は3回目である。相当昔に白沢2ルンゼを登り、10年くらい前の4月には、白尾根をメンバーの体力不足で敗退している。だから白尾根は雪辱戦でもあるのだ。
4月29日
雪の中から顔を出している登山口看板から登高開始。やがて雪の急斜面を登ると尾根に出る。
日帰りを約束して出発
雪の中から顔を出している貉平登山口の看板
尾根に出る手前の急斜面を登る
1437mの万仏岩直前あたりからナイフエッジが始まる。
万仏岩直前の尾根を行く。この辺りは楽勝
今年は雪が多いせいかもしれないが、鋭い所は本当にナイフの刃のように尖っている。先頭を行く者は、部分的に歩いて行けず馬乗りになって進んだりもした。この状態が白の頭登り口まで、約1㎞にわたって延々と続くのである。ビレー支点もないのでノーロープ。落ちたら奈落の底まで落ちるのは必至である。尾根が広くなるまでの数時間、かなり神経をすり減らした。
いよいよナイフエッジの始まりである
登ってきた延々と続くナイフエッジ
本当に鋭い場所は、先頭は馬乗りになって進んでいる
白の頭付近からやっと鳥甲山が見えてきた
白の頭に着いたときはかなり疲れを感じていた。でもS氏が待っているので頑張らねば、と頂上に向かう。さてさてカミソリの刃はどうして通過するかだ。夏道の鎖は雪の下。雪の急斜面をトラバースしたりとかなりの時間を費やす。
今越えてきたカミソリの刃を振り返る
鳥甲山頂上でのY氏とG氏
頂上には、雪洞の崩れたものだろうか、こんな穴が2つあった
鳥甲山頂上に着いたときは、今日中に下りられる可能性はなくなっていた。慎重に白の頭まで戻りツエルトビバークとなった。
鳥甲山頂上では携帯は圏外だが、白の頭では使える。S氏に、今日中に下りられないことを連絡する。
4月30日
ナイフエッジの下りは相当時間がかかることを想定し早立ちする。ナイフエッジは、登りはまだしも、腐った雪のせいもあって、下りはかなり緊張する。あまりの緊張に耐えかねて、ロープを使うことを決断。50mを2本繋いで100mにする。どうせ中間支点は取れないのだから精神的なものだけで、落ちれば致命的であることに変わりはない。10ピッチくらいはスタカットしたと思う
最初のあまり鋭くないナイフエッジはロープなしで慎重に降りる
緊張に耐えかねてロープを出す。2本繋いで100m1ピッチ
ナイフエッジの刃を歩けないときは側壁をトラバース
やっと安全地帯に着いたので、S氏に「あと一時間くらいで車に帰るから」と電話する。しかしこれも甘く、この後、2回の懸垂下降をやった。
貉平から白の頭まで、登りは5時間30分だったのに対し、下りは7時間5分かかった。
これをみても、ナイフエッジの下りは相当怖いものだと想像できるだろう。
4月29日
貉平5:10-白の頭10:40-鳥甲山頂上13:35-白の頭16:10
4月30日
白の頭5:15-貉平12:20
ガストンガニマタ