<筑波山の風景・24>
桜花
時代という、うねりの中で人は暮らしていく。
価値が変わり、人々は翻弄される。
事の大小はあろうが、「あの時代だったら・・・。」と
想うことは少なくない。
-土浦海軍航空隊-
いわゆる「予科練」
霞ヶ浦のほとりで飛行訓練生、つまり軍用機パイロットを養成した施設。
彼らにとって、筑波山はどのように映ったのだろう。
「進路、筑波山に向けぇー。」
映画「ハワイ・マレ-沖海戦」(1942年)のなかで、訓練飛行中、予科練生が教官から指示を受ける。
スクリ-ンには筑波山のシルエットが映る。
舞い散る桜花もあった。
変わったのは、時代という大きなうねりのようなもの。
忘れてはならぬ、恩義がある。
そして、現在。
継がれた時代に感謝しつつ、筑波山を目指す。
sak