ニュースで、自殺事件が起きた大阪の高校の入試停止問題。
教師の体罰等が原因で自殺が発生、橋下市長が高校(体育科)の入試を中止にするように表明して、市教育委員会も中止するように承認したというこの問題。
たしかに自殺事件まで起きてしまったこちらの問題はかなり重要で、学校側とすれば不祥事になります。
もちろん、市立なので大阪市にも責任はあります。
ただ、問題があったから入試は行わない、命令が聞けなければ予算は出さないってやり方はいかがなものでしょうか?
この学校の体育科に受験するためにずっと勉強してきた受験生もいたと思います。
市長は運が悪かったねってことで片付けるんでしょうかね?
たしか11月ごろにまだ民主党政権だったころにちょっと似た騒ぎがありましたよね。
田中前文科相の大学設置許可の取りやめ問題。
あの時も受験生や大学側が猛反発して、結局は設置許可になりました。
元々許可する方向で物事は動いていたのですから当たり前だと思います。
もちろん、少子化で大学数が多くなっても経営難の学校を増やすだけって考えもわかりますが、既に多くの人が動いていたのをひっくり返しては、ただ混乱を招くだけです。
問題は問題として常に検討していけばよいのです。
今回の橋下市長の判断はこの文科相と同じのような感じがします。
たしかに問題は重要ですけど、だからといってその高校を目指す受験生の進路まで閉ざすことまで必要なんでしょうか?
在校生からも「私も死ねば市長の考えは変わりますか?」とシャレにならない電話もあったそうです。
問題は解決できるように調査等を進めていけばよいのです。問題の教員や職員関係等の調査を進め、入試は通常通りに行えばいいだけだと思うのですが。
物事に問題が起こった時に「やめる」という手段は重い決断のように思えますが、じつはそうではありません。
やめたということで解決したと勘違いして、結局は物事は解決していないことがほとんどですから。
現実の世界で「リセット」はありません。問題は常に解決に向かえるように粘り強く進めていくしかないのですから。
市長はこの落としどころをどうするんでしょうか?