いやはや久方ぶりに観た『のぼうの城』
野村萬斎主演!映画『のぼうの城』13分特別映像『でくのぼうの奇策篇』
色々と脚色もあるんでしょうけども、現実に起こったことがメインの物語。
なんというか、現在ならば忍城側がウクライナで攻める豊臣軍がロシアって見立てると、ウクライナの反転攻勢もあって、やっぱね、防衛側に応援したくもなります。
結果的に忍城側はこの時、元々の親会社的な存在の小田原城の北条氏が降伏したので、やむなく開城となったわけです。
これも映画で出てきます。
通常、『組織』を重んじるタイプならば、親会社が『降伏』したならば下請けも『降伏』です。
でも、忍城メンバーはそうではなかったんです、たぶん『血』が騒いだのでしょう(笑)
ついつい『坂東武者』の血が・・・。
[鎌倉殿の13人] 源頼朝の死によって壮絶な権力闘争が始まる!!| 大河ドラマ | NHK
鎌倉殿の13人でも出てきますけど、坂東武者って奇想天外なことをします。
でも、それは彼らの中の『道理』では当たり前のこと。
とくに西国から来た連中には理解できないもんなんです。
『弱いから従え』って誰が決めたのでしょう?
そもそも誰が『弱い』んですか?
やるならやってやんよ。
のぼうの城って、大人の理屈が通用するって思ってたら、じつは子供のようにケンカして勝敗決めようぜってことになってるんです。
そして戦い方はとくに選ばない。
あえていえば石田三成は選んでますが、忍城側はゲリラだろうがなんだろうがお構いなし(映画の中ですが)。
まぁ、主人公の『のぼうさま』がとにかく人気がハンパない人で、それでいて『意表をつくアイデアマン』なんです。
どこまで正気かはわかりませんが、とにかく笑いながら平気で難問をクリアしていく。
どこか、常識人の思考をの上を行く天才児ともみえます。
これ、常識人かつ有能な官僚タイプの三成は戦いづらかったでしょう。
天才タイプ(環境がそうでなければただのポンコツ)と秀才タイプ(何をやらせても無難なくこなして、かつ常に改善点を探している平時ならば有能な人)。
そして時に天才は秀才を振り回し、どうしても越えられない壁を感じさせるもんです。
だってデータを駆使した確率なんて関係なし。
何をやらかすのか全く読めない。
統率しているようでしていないそのチームはちぐはぐなんだけど結果的にまとまってる。
一方の三成側は人数も多いし銭湯経験も豊富な武将が揃っているとはいえ、総大将がいかに有能でも、いや有能だからこそついつい現場に口を出してしまいがち。
そうなると反発心やらよくても指示待ちに陥ってしまう。
結果的にこの戦い全体では小田原の北条氏が降伏したことで、のぼう達も開城となったわけですが、それでも無理難題を言われれば『じゃあ、戦いましょう。いいんですよこちらは何も失うもんなんかありませんしね』とやり返す。
三成側も悔しかったでしょうねぇ、豊臣軍としては勝ったけども、自分たちの担当方面は苦戦して、なんとか相手が開城してくれたんですから。
『のぼうの城』豊臣軍(特別映像)
こういう展開もまた面白い。
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