エリクソンの小部屋

エリクソンの著作の私訳を載せたいと思います。また、心理学やカウンセリングをベースに、社会や世相なども話題にします。

自分の人生を始めること

2015-08-07 08:13:32 | アイデンティティの根源

 

 私どもは、共同幻想に流されやすい。

 Young Man Luther 『青年ルター』p.217の第1パラグラフ、下から7行目途中から。

 

 

 

 

 

この自我がこれらの戦いに敗れるのは、自我にとっては、生きていても、死んだも同然です。自我がこの戦いに繰り返し勝つことは、自我にとっては、自我が自分自身の人生を始める、という前提と同じです。神学的に申し上げれば、いのちがあるものですし、神から自由に、自発的にですが、生まれつきではなく、始まるものです。つまり、生物学的に説明できるものではありませんね。

 

 

 

 

 

 ユングが教えてくれていることと、エリクソンが教えていることが同じでしょ。ユングを少し翻訳して正解でしたね。自分の内なる声、エリクソンの言葉て言えば、言葉にならない≪感じ≫ ですね。その感じを大事にすることが、自分の人生を生きることに繋がります。その≪感じ≫は、か細いものなので、1人の時間でないと、感じ取れないものですね。

 

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静かな目的

2015-08-07 07:39:34 | エリクソンの発達臨床心理

 

 人生にまとまりをもたらすように物語をあなたも作ってくださいね。

  The life cycle completed 『人生の巡り合わせ、完成版』、p65の 下から6行目途中から。

 

 

 

 

この、人と分かち合った、心構えは、バラバラな時間と、別々の仕事とを秩序付ける方法と仲間なんですね。それは、素朴な作り物や言い伝えに出てきます。それは、人生で一番大事な文脈で、主たる人生のパートナーになる「他者」を大事にするという、さまざまな、いつものパターンになりがちです。というのも、個人の人生とは、たった一つの人生の巡り合わせが、たった一度の歴史の一部と一致することだからです。すなわち、人間のintergity 「二律背反があっても、まとまりを付ける力」がすべて、うまくいくか、失敗するかは、一人の人が共にやるintergity 「二律背反があっても、まとまりを付ける力」のやり方次第だからですね。

 

 

 

 

 

 人生の落とし前。それは、1人の人が自分だけでできる話ではないみたいですね。しかも、それは机上でできる話でもない。どのように日々を生きるのか? ということと表裏一体で、しかも、単に日々のルーティーンを繰り返す、という訳じゃぁない。意識的に、しかも、心静かに、目的を持って生きる、ということが、なにやら、まとまりのある人生の秘訣かもしれません。誰かさんのように、声高に、「〇〇を守らなければならないんです」などと言う世界とは対極的!

 静かな目的が必要です。

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ユングが教えてくれる、「無力な個人にできること」

2015-08-07 06:23:12 | エリクソンの発達臨床心理

 

 

 
私どものカイロス
 ヴィジョンの基盤と「超越」2013-08-06 02:36:13 | エリクソンの発達臨床心理&...
 

 戦争を反省する季節、戦争法案の時期。太平洋戦争を起こした無責任な政治家、官僚は、そのままで今の日本にも、厳然として生きています。1つは日本はタコツボ社会で、自分の組織、同じ職種以外の人と話をしませんでしょ。それに、組織の中の話し合いは軽視され、形骸化しがちで、大事な話は廊下や飲み屋でやる感じでしょ。丸山眞男教授の70年前の鋭い洞察が生かしきれない。公の、したがって、議事録が残る形での、話し合いで物事を決めることが習慣になってないからですし、ノーベル賞の益川敏英教授が学生の頃に参加してた、名古屋大学のE研のような≪対等な対話≫をすることを習慣としていないからですね。

 丸山眞男教授とは、別の視点から、日本人と日本の組織の在り方を分析したのが、加藤周一さんですね。加藤周一さんは、「システムの力が大きくなるにつれて、ますます個人の力が弱くなって、今やほとんど0です」と言いますね。それは何も日本に限られた現象ではありません。組織の官僚制化が進んで、今や硬直化してますでしょ。個人は無力と感じやすい。

 それに対して、ユングは何と言っているのか? ユングの第4夜。今晩は、主として、ユング著作集第10巻(The collected Works of C.G.Jung, Vol.10, p245-305)にある、「発見されてない『本当の自分』」(現在と未来)から。平凡社から『現在と未来』(松代洋一、編訳)と題して、翻訳が出ています。

 ユングは言います。

「個人の意見はもみ消され、個人の道徳的な判断は、容赦なく抑えつけられてしまいます。しかも、『目的が手段を正当化する』と言う口実でそうされるわけですね。」(前掲書、p259)と。

さらにユングは続けます。

「国の政策が、個人的信条にまで高められますし、指導者や政党のドンが、良きにつけ悪しきにつけ、神様になってしまいます」と。

 アベシンちゃんと悪魔の仲間たちのことだけを言ってる訳じゃないみたいですね。

 では、そんな個人をぶち壊す組織、集団に対して、私どもはどうすれば、自分を殺さないで生きていくことができるのでしょうか? ユングに教えてもらいましょうよ。ユングはそれを短い文書にして、イタリック体で書いてますよ。ここでは太字にしますね。

組織化された集団に効果的に抵抗できるのは、その集団そのものと同様に≪その人ならではの持ち味≫を上手にまとめ上げた(組織化した)人だけです」(前掲書、p278)ってね。

 ですから、内省、内観して、自分の内なる声≪天の声≫に忠実に従うことが、いまこそますます大切ですね。それを生涯発達の視点でまとめたエリクソンのライフサイクル論が大事になるのは、まさにこの点です。

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