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エリクソンの小部屋

エリクソンの著作の私訳を載せたいと思います。また、心理学やカウンセリングをベースに、社会や世相なども話題にします。

銭より 魂の命

2015-11-18 07:38:15 | アイデンティティの根源

 

 

 
交換価値 < 人間らしさ
  上辺だけで人を大事にするフリをするのは、人を大事にすることに心を籠められないから。それは本当に自分が大事にされたことがないから。 p77の第2パラグラフ。...
 

 

 ルターは、建設よりも、破壊に精力を傾けすぎでした。

 Young Man Luther 『青年ルター』p.241の、4行目から。

 

 

 

 

 

キルケゴールは、言います、「ルターは、ある意味、自分のために安易に抗議をし過ぎました。ルター自身は、ルターがそのために戦っていた(この戦いそのものは、正しいことです)自由は、命、魂の命を作り出すものだということ、しかも、以前に比べて計り知れないほど力強く命を作り出すものだということを、知っていたはずです」と。もしも、ルターがこの戦いを続けていれば、誰もルターに賛成しなかったでしょうし、大きな「二重の危機」に身をさらすこともなかったでしょうに。

 

 

 

 

 命、とくに、魂の命は眼には見えませんね。内省してないと、魂の命の大事さは忘れがち。一円の得にもならないものは軽視されやすい。ルターも、外での戦い、反対に力を注ぎ過ぎた分、内省と魂の命の大事さが、軽んじたはずですね。

 私どもも、同じ轍を踏んではならないでしょうね。

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人間として「正しいこと」も、悪い良心の餌食になりやすい

2015-11-18 07:14:02 | エリクソンの発達臨床心理

 

 

 
人の話を聴けないだけでなく、自分の意見だけを押し付ける人たち
  今日は顔シリーズにしてみました。宇沢弘文教授、アリストテレス、そして、わが安倍晋三首相です。この際ですから、「2人は哲学者で、1人はバカ」などとは申しません(...
 

 「良い良心」ならいいのです。「悪い良心」が、親から子どもに受け継がれてしまうことほど、残酷なことはありません。

 The lie cycle completed 『人生の巡り合わせ、完成版』の第4章、「自我と人品 : 結びの覚書」p92の、最初の引用の後から。

 

 

 

 

 

 ご承知のように、ここで、フロイトは、ひとりびとりの超自我の中に、歴史的経過そのもののいくつかの側面があることを示しています。この心の装置は、私どもの心の生活を、「正しいこと」で抑圧するので、自我は、すくむ様な心の抑圧から、かなり自由になろうとして、超自我に対して、我を張らなくてはなりません。フロイトは、「唯物論史観」を短く批判して、次のように述べています、「唯物史観は、『政治的抑圧』を強調するけれども、それを『人間らしいいろんな価値』は、現代の経済的条件の産物であり、上部構造以外の何物でもない、と主張することによって、そうしている」ということです。

 

 

 

 

 

 ここまでだと分かりにくいかもしれません。マルクスは、人間の諸価値は、経済的条件の産物とみますが、フロイトは、そんな生易しいものではない、と言いたいらしい。すなわち、無意識の産物でもある、と言いたらしい。

 つまりそれは、

 人間として「正しいこと」も、悪い良心の餌食になりやすい

ということです。

 

 

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ジョン・ガバット・ジーンさんの信頼

2015-11-18 03:10:20 | エリクソンの発達臨床心理
 
道徳と倫理は、向きが違う?
  私どもは、道徳的・倫理的敏感さがある大人として、子どもの前に立ちたいものです。 p222冒頭から。   &n...
 

 ジョン・カボット・ジンさん。マインドフルネスで有名ですね。『大きな不幸を生き切ること』から

 

 

 

 

 

4 信頼

 自分自身を根源的に信頼すること、自分のいろんな気持ちを根源的に信頼することは、瞑想訓練になくてはならないところです。自分の直感と自分自身の強さを信頼した方が良いでしょう。たとえ、自分の直感や強さを信頼して、「こんなはずじゃぁなかった」と思ったとしても、「どうすりゃあいいの?」と案じて、いつも、周りを気にしているよりもマシです。

 

 

 

 

 コンフォーミズム、寄らば大樹の陰と金、社長や店長等の顔色ばかりを窺って生きている、多くの日本人に読んでもらいたいところですね。

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愛着障害 カウンセリングはこれだぁ その5

2015-11-18 01:51:24 | エリクソンの発達臨床心理

 

 

 

 
交換価値 < 人間らしさ
  上辺だけで人を大事にするフリをするのは、人を大事にすることに心を籠められないから。それは本当に自分が大事にされたことがないから。 p77の第2パラグラフ。...
 

 

 

 良いセラピストは、自分の限界があることを知り、新たな良い技法などに心開かれた、オーブンマインドな人です。

 ヴァン・デ・コーク教授のThe body keeps the score : brain, mind, body in the healing of trauma 『虐待されたら、意識できなくても、身体は覚えてますよ : 脳と心と身体がトラウマを治療する時どうなるか?』の第13章 Healing from trauma : Owing your self 「トラウマから癒されること :本当の自分を生きること」p.214の第4パラグラフから。

 

 

 

 

 

 こういったセラピストなら、原則、居心地がいい感じがしますか? 男でも女ども、そのセラピストは、ありのままでいるゆとりがあって、仲間としてあなたといて落ち着いていますでしょうか? 安全と感じることが、自分の恐怖や不安と向かい合う必要条件なんですね。怖そうで、すぐに「正しいこと」教えるような人で、興奮して、トゲトゲしている人だと、あなたは、怖い思い、捨てられた感じ、恥を感じて、トラウマからくるストレスを治すのに役立たないと思うでしょう。過去からくる、昔ながらのいろんな気持ちがかき乱される場合もありますが、それは、セラピストが自分をかつて傷つけ、虐待した人に似ている時です。うまく行けは、あなたがその昔ながらの気持ちと折り合いをつけられる時にもなるのですが、それは、私の経験から申し上げれば、クライアントがよくなるのは、セラピストに対して深くて肯定的な気持ちを育てる時だけだからです。また、あなたが成長することができて、変わることができるのは、あなたを治療してくれる人に対して、強力な影響力があると感じる場合だと、私は考えますよ。

 

 

 

 

 

 クライアントがセラピストに対して影響力があるのは、クライアントとセラピストの間に良好なやり取りがある場合でしょうね。クライアントを操作しようとしたㇼ、セラピストが自分の思いをクライアントよりも優先してたら、このやり取りはできませんしね。やり取りがあるから、クライアントは、セラピストに好感も持てますし、楽しく陽気にもなれる、という訳ですね。

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