ルターはについて、社会学者が記したものは、大雑把すぎるとエリクソンは言います。
Young Man Luther 『青年ルター』p.239の第3パラグラフ、R.H.トーニーの引用部分から。
ルターが社会倫理について話したことは、気まぐれな火山が、時々爆発するようなもの。急に煙と火を噴く中に見える、たまーのある閃光のようなもの。一貫した、矛盾しない方針など見つけようとしても、時間の無駄です。…ルターの、社会問題に関する説教も小冊子も、ルターが素朴で、性急で、大事なことを知らない天才だという印象を与えるだけで、ルールや論理といった扱いずらいことにはお構いなしに、しかも、ルターの荒削りの良心に吹き込まれた情熱とは何の関係もなしに、社会的倫理の体系を進めちゃいました。
ルターは、社会状況も、神様から吹き込まれた閃きとも、関わりなく、倫理について話もし、書きもしたという訳ですね。トーニーのルター評は、非常に厳しいものがあります。もちろん、そういう見方もできるんでしょうね。
しかし、これを引用するエリクソンは、別の見方を持っいる感じですね。