エリクソンの小部屋

エリクソンの著作の私訳を載せたいと思います。また、心理学やカウンセリングをベースに、社会や世相なども話題にします。

良い良心が下さる、新しいヴィジョン

2016-01-11 08:46:20 | アイデンティティの根源

 

 

 
どこまでも大事なものとは?
 ガンディーの行動指針は、「人間らしい暮らし」を実現するものらしい。 p240最後の行から。     ...
 

 ルターは、親替え済みでした。

 Young Man Luther 『青年ルター』p.250の、下から15行目 から。

 

 

 

 

 

ルターは得意の絶頂にあって、かなり酔っぱらっていても、ルターの幸せな気分は、例の内なる声が聴こえてくると、いっぺんに萎んでしまいました。その内なる声は、価値のリーダーにはどなたにでもある、あの悲劇的な気分を呼び覚ましてしまいます。すなわち、ルターは人の良心を、新たな高みへと引き上げてくれたんですが、ルターは、公の(訳注:魂の負い目をチャラにしてくれる)会計士を一人呼び覚ますことによって、ルター自身も負い目を清算しましたし、宇宙を、投影した家族であると見なして、その家族と、ある程度までは、安心していられました。ルターは私的な田舎暮らしの中で(ルターは、おそらく、世界的リーダーの中で、一番田舎者でしょう)、新しい男、新しい夫、新しい父親の元型でしたし、そうあり続けることが出来ました。

 

 

 

 

 良い良心って、素晴らしいですね。ルターも良い良心に入れ替えることが出来たので、負い目を感じることなく、家族と安心して暮らすことが出来たみたい。それは新しい人間などの元型を示すことにもなったというんですから、ますます素晴らしい。

 良い良心には、いつも新しいヴィジョンがあるからでしょう。

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悲しい7つの舞台

2016-01-11 08:37:06 | エリクソンの発達臨床心理

 

 

 
ノモンハンと大川小学校の間 ハンナ・アーレント 最終版
  ノモンハンと大川小学校の間。 別に、距離の話じゃぁない。ノモンハン事件は、1939年5月から9月まで続いた、モンゴルと満州国の国境線をめぐる戦争です。関東...
 

 エリックとジョアンの、ライフサイクルの地図は、シェークスピア以上でした。

 The lie cycle completed 『人生の巡り合わせ、完成版』の始めに戻って、「完成版の前書き」、p.2の、第5パラグラフから。

 

 

 

 

 

 読者の皆さんために、有名な吟遊詩人シェークスピアが、人間のいろんな時期について言っていたことを、2~3、思い出してみたいと思います。人が年を取るのは、実に陰鬱なことでした。

 

 

 

     世界は全て 1つの舞台

     男も女も全て 単なる役者

     男も女も全て 出と入りがあり

     舞台に立てば、いろいろ演じ

     7つの幕の 最初は赤ちゃん

     泣いたり、吐いたり、腕の中

 

 

 

 

 少しは、詩らしく、訳してみました。

 残りはまた明日。

 

 

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ヘンリ・ナウエンのおもてなし

2016-01-11 05:07:44 | アイデンティティの根源

 

 

 
人に大事にされた~いのに…
  人を大事にするのは、司馬遼太郎さんが教えてくれているように、労わり、他者の痛みを感じること、優しさを、訓練を通して身に着けることなのか、それとも、セックスなの...
 

 ヘンリ・ナウエン。そう言われても、知らない人の方が多いでしょう。私はもともと知的障害の子どもの施設の職員でしたから、いまでも、知的障害の人たちの福祉には、非常に関心があります。ヘンリ・ナウエンは、カトリック司祭でありながら、ピューリタン、プロテスタントの大学であるハーバード大学で神学の教鞭を採り、しかし、突然大学の職を辞して、知的障害の人たちとの共同生活に入りました。変わってますね。

 そのヘンリ・ナウエンがおもてなしとは何か?を語ったところです。

 

 

 

 

 

 この本の最終章で私は、牧師の一番大事な態度は、おもてなしだと書きました。牧師とは、自分自身が傷ついてあることを、他の人が癒される元になるように生かしてもらいたいと願う人のことです。願わくば、この態度の意味のするところがハッキリするのは、牧師らが感度の良いもてなし手になってもらいたいと呼ばれる、いろんなお客様のおかげ、ってことになりますように。

 

 

 

 

 この感度の良いおもてなしは、どなたにも喜ばれるものではないでしょうか?

 自分自身が傷ついているその傷を、他の人が癒される手立てにすることは、牧師だけの専売特許ではなく、医者、看護師、保育士、セラピスト、教員、介護職…など、ヒューマンサービスや接客業にも当てはまるものではないですか?

 

 

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トラウマの薬物治療

2016-01-11 02:35:44 | ヴァン・デ・コーク教授の「トラウマからの

 

 

 
どこまでも大事なものとは?
 ガンディーの行動指針は、「人間らしい暮らし」を実現するものらしい。 p240最後の行から。     ...
 

 MDMAも、扱いが簡単ではなさそうですね

 ヴァン・デ・コーク教授のThe body keeps the score : brain, mind, body in the healing of trauma 『虐待されたら、意識できなくても、身体は覚えてますよ : 脳と心と身体がトラウマを治療する時どうなるか?』の第13章 Healing from trauma : Owing your self 「トラウマから癒されること :本当の自分を生きること」p.226の、フランクの後から。

 

 

 

 

 

薬物治療はどうかしら?

 

人々は、トラウマからくるストレスを治療するために、いろんな医薬品を使うのが常です。どんな文化、どんな世代にも、どの医薬品を選ぶか、好みがあります。ジン、ウォッカ、ビール、ウィスキーやら、ハシッシュ、マリファナ、キャナビス、ガンジャ、コカインやら、オキシコンチンのようなオピオイド(脳内麻薬)やら、ヴァリウム、ハナックス、クロノピンのような向精神薬やら、です。気分が落ち込めば、気分が落ち着いて、自分で自分をコントロールする気分になることなら、何でもやるでしょう。

 

 

 

 

 

 酒や麻薬も含めて、気分が落ち込んだり、自分で自分をコントロール出来ないと感じる時には、薬物に頼りがちになります。薬物は、うまく付き合うことが出来ればいいのですが、そうでない場合もかなりあります。だいいち、薬物は根本治療ではなくて、あくまで、対処療法であることをお忘れなく。

 

 

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