エリクソンの小部屋

エリクソンの著作の私訳を載せたいと思います。また、心理学やカウンセリングをベースに、社会や世相なども話題にします。

インターメッツォ:自分の心と相談

2016-08-20 09:40:23 | 間奏曲

 

 

 
日本の学校が、世界一イジメが多いわけ
  rejectivity リジェクティヴィティ 「大事にする相手の仲間から、仲間はずれにしたい、底意地の悪い気持ち」の幅によって、暮らしが全く違います。その幅が狭い方が、......
 


 あなたは、「教」派?、それとも、「学」派?のお話は、だいぶ人気があったみたいです。無恥と鞭を持つ教員の皆さん、教養がないために強要する教員の皆さんにも、お楽しみいただけたと思います。教養がなくて、無恥な教員は、自分の心と向き合うことを知らないバカ教員。金森俊朗さんの爪の垢でも煎じてね。

 金森先生の小学四年生の授業の一コマ。『4年1組命の授業』から。イジメられがちな子どもコウジのことをテーマにしたクラスです。

 

 

 

 

 

 金森先生は授業の予定を変更して紙を配りはじめた。黒板には「みんなの心の中にある、友への軽蔑」という大きな板書。

「…今から自分の心と向き合ってもらいます。正直に書いてほしい。実際にやったことはないけれど見て見ぬふりをした人もいる。積極的にやってしまった人もいるはずです。心の膿は人が出してくれません。自分で出すしかありません。書くというのは、自分の心と相談することです。しっかりと相談していてください」

 

 

 

 

 

 ウソとゴマカシだらけの、人格障害のMさんも、金森俊朗さんの授業に出たらいいでしょう。

 

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発達トラウマ障害(DTD)の治療は、代表的なトラウマを物語にして行く

2016-08-20 08:52:26 | トラウマを負う≪本当の自分≫を取り戻す

 

 

 
エバる父親と、「よい子」の悲劇
  あなたの人間関係の元型 短い夢のストーリー2013-08-18 02:31:39 | エリクソンの発達臨床心理&...>続きを読む ......
 

 

 Paul Frewen , Ruth Lanius (2015) , Healing the Traumatized Self   consciousness, neuroscience, treatmet 『トラウマを負わされた自分に対する囚われから自由になること  意識、脳科学、治療』の翻訳。発達トラウマ障害(DTD)=愛着障害の子どもも、セラピーでは、発達トラウマ障害(DTD)の子どもとセラピストの強力な信頼関係のある治療同盟くらい大事なものはありません。

 最終章の第7章、p.283の、第4パラグラフから。

 

 

 

 

 

 繰り返し負わされるトラウマを生きている人たちにとって、その人にとって特に悩ましいいろんな出来事に焦点を当てることは、有効なことが多いんです。ハーマン(1992b)は記しています。

  長期に渡って繰り返し負わされたトラウマを生きてきた人たちにとって、それぞれの記憶に別々に治療するのは、実際的ではありません。単純に言って、トラウマを負わされた出来事が多すぎですし、似たような記憶が重なって、あいまいになっている場合も多いからです。でもね、2、3の特定の、特に意義深い出来事から始めるのが普通です。トラウマの物語に作り直すことは、このような典型的な出来事に大いに基づいている場合が多い。それは、1つのエピソードが多くの代わりになることを承知しているんです(p.187)

 

 

 

 

 

  私の場合、1つの出来事にフォーカスするようなやり方はしていません。遊びの中や、箱庭やコラージュの中に、様々な、トラウマを負わされた出来事が象徴的に出てくるので、中心になっているトラウマの出来事は象徴的に物語化される、というパターンです。

 

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すべてのことには、時がある  待つ教育

2016-08-20 07:59:59 | ブルース・ペリー教授の『犬』

 

 

 
エバる父親と、「よい子」の悲劇
  あなたの人間関係の元型 短い夢のストーリー2013-08-18 02:31:39 | エリクソンの発達臨床心理&...>続きを読む ......
 

 

 発達トラウマ障害DTD愛着障害の子ども。コナー君始め、達トラウマ障害(DTD)=愛着障害の子どもは、人と仲良くするのが苦手です。

 ブルース・ペリー教授の The boy who was raised as a dog の第6章、本のタイトルにもなっている「犬として育てられた少年」のp.148の、第2パラグラフから。

 

 

 

 

 

 コナーは、強調して、しかも、笑顔で言ったんですよ。「僕、病気だったんだ」。 その時初めて、私は対人関係のコーチングを、ハッキリとした形で始めました。コナーも、直ぐにその対人関係の練習を熱心にやり出しました。

 

 

 

 

 一見やる気のなさそうなコナーが、俄然、やる気を出している感じです。ブルース・ペリー教授も、その「時」を待っていたみたい。

 「何事にも、相応しい時があるものです」(『旧約聖書』コレヘトの言葉(あるいは、伝道の書)第8章6節)。

 本物の教師、本物のセラピスト…は、その「時」を待つことができます

 偽物は、待てずに、自分の都合を相手に押し付けます

 

 

 

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演じることの、驚くべき治癒力

2016-08-20 00:57:22 | ヴァン・デ・コーク教授の「トラウマからの

 

 

 
命は、やり取りの中で、人を大事にしてこそ
  「ねばならない」と思っていることをやっても、心からの平安が得られません。人から、あるいは、神様から、価値を認められて、初めて、心からの平安が得られるものです。その関わり......
 

 

 発達トラウマ障害(DTD)の子ども体育、音楽、ダンス、演劇は全て、主体性や地域の力が付くらしい

 The body keeps the score : brain, mind, body in the healing of trauma 『虐待されたら、意識できなくても、身体は覚えてますよ : 脳と心と身体がトラウマを治療する時どうなるか?』p.357の最後の、第4パラグラフの8行目途中から。

 

 

 

 

 

昨年私は『ジュリアス・シーザー』の一場面を、男の子たちが準備するのを、3週間ほどお手伝いしました。軟弱で内気な男の子がブルータスを演じ、何とか全力を絞り出して、シーザーを倒さなければなりませんでした。そのシーザー役は、いじめっ子がやってて、慈悲を、邪に求める役を演じるように演出されていました。その場面が真に迫るのは、そのいじめっ子が、「お父さんが暴力を振るうんだよ」と言って、「人には弱みを見せない」と誓った後でした(いじめっ子は、たいてい、イジメられっ子で、自分の弱さを思い出させる子どもを嫌うものです)。たほう、ブルータスが大きな声を出すようになったのは、演じることが、自分の家族の暴力と、眼には見えない形で、折り合いをつけているんだ、と分かった後でしたね。

 

 

 

 

 

 演じることの、驚くべき治癒力ですね。カタルシスです。

 

 

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