エリクソンの小部屋

エリクソンの著作の私訳を載せたいと思います。また、心理学やカウンセリングをベースに、社会や世相なども話題にします。

インターメッツォ: 学校教育法が示す「教育目標」

2016-08-09 08:56:57 | 間奏曲

 

 

 
ユングが教えてくれる「心理学の法則」
  システム、組織が巨大化し、組織化された現代において、自分の全体性を快復し、私ならではの持ち味をまとめておくことが何よりも大事だと分かりますよね。 じゃぁ、内観し、内......
 

 

 今朝は、尾木ママの言葉に戻ります。『教師格差━━ダメ教師はなぜ増えるのか』より。

 

 

 

 

 

 「学校教育法」…第十四条(政治教育)には「良識ある公民として必要な政治的教養は、教育上尊重されなければならない。…」と明確に政治的中立性を強調しています。しかし、ここはやはり「独立」と表記すべきで、どんな政権のもとでも、市民としての幸福な人生を送る力を育てる━━という教育目標は政治的バランスにばかりに目を奪われて、ゆるがせにすべきではありません。

 

 

 

 

 

 学校教育法にある教育の目標は「良識ある公民として政治的教養を付けること」、「市民として幸福な人生を送る力をつけること」です

 発達トラウマ障害(DTD)の子どもだらけの今の学校の教育目標も、ここに記されていることがそれだと、心に刻んで、日々の教育をして生きたいものですね。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

発達トラウマ障害(DTD)治療の王道

2016-08-09 08:41:10 | トラウマを負う≪本当の自分≫を取り戻す

 

 

 

 
自分の人生を始めること
  私どもは、共同幻想に流されやすい。 Young Man Luther 『青年ルター』p.217の第1パラグラフ、下から7行目途中から。     ......
 

 Paul Frewen , Ruth Lanius (2015) , Healing the Traumatized Self   consciousness, neuroscience, treatmet 『トラウマを負わされた自分に対する囚われから自由になること  意識、脳科学、治療』の翻訳。、TRASCの症状を軽減しておかないと、確かにセラピーが続きません

 最終章の第7章、p.281の最後のパラグラフから。

 

 

 

 

 

 発達トラウマ障害(DTD)の子ども一人びとりの、トラウマ関連の変性意識(TRASC)に、自己防衛の対処方法として、陥りやすい傾向を直に軽減していくと、クライアントが、その後のトラウマ治療の過程の準備が出来てきます。そのトラウマ治療の過程とは、トラウマを負わされた体験の記憶に折り合いをつけて背負い込まされたトラウマのために、癒されずに来た喪失を悲しんで、心に収めることに集中することです。特に、一般に考えられていることは、トラウマを負わされた経験の記憶に折り合いをつけ、トラウマに関連する悲しみや嘆きの経験を心の収めるためにはクライアントは、(1)現在を体験すること、(2)注意深く、トラウマを物語にすることに集中する、(3)内省的に心を整え、気付きを与えられること、(4)気持ちを受け止め、表現すること、が出来るようにならなくてはならない、ということです(ジョイコックス、フォアとモーラル、1998, ロエマー、リッツ、オーシロとワグナー、2005)。

 

 

 

 

 

 ここに、ラニウス教授らが記していることが、発達トラウマ障害(DTD)治療の王道です。

 特に、赤字に黄色のマーカーがしてあるところが、王道です。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

発達トラウマ障害(DTD)の子どものお母さんも、相手をするのが大変

2016-08-09 03:53:09 | ブルース・ペリー教授の『犬』

 

 

 

 
大人の、世の中を守る役割って?
  私どもは静かな目的を持って、日々を生きたいものですね。 The life cycle completed 『人生の巡り合わせ、完成版』、p66の ブランクの後から。......
 

 

 発達トラウマ障害DTD愛着障害の子ども。良い関係が出来ても、発達トラウマ障害(DTD)の症状が軽減しないと、セラピーは続かない場合が多い。

 ブルース・ペリー教授の The boy who was raised as a dog の第6章、本のタイトルにもなっている「犬として育てられた少年」のp.145に第3パラグラフから。

 

 

 

 

 

 その週末、私はポケベルにジェーンの電話番号が出た時には、ゾッとしましたね。私は折り返しの電話をしたくありませんでしたし、また病気のぶり返したって話は聞きたくなありませんでした。あるいはまた、誰か新しい「専門家」がジェーンに伝えてあった別の治療法が逆効果だから止めなさい、とジェーンに話すのも気が引けました。シブシブ、ジェーンに折り返しの電話を入れたのは、深呼吸をして、まずは自分を落ち着かせてからのことでした。一番怖いのは、ジェーンの口ぶりからメソメソ泣いているのがすぐに分かる場合だ、と思いましたよ。

 

 

 

 

 

 不安が強くて、依存的な母親がのべつ幕なしに、電話を掛けられた時には、このブルース・ペリー教授の言葉が頷けます。この手の母親を力づけるのには、セラピストの根源的信頼感と、心のゆとりが、時間が、相当ないとできる話ではありませんよ。

 

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

無知と罰 : 発達トラウマ障害(DTD)の子どもに対する学校の虐待。

2016-08-09 02:53:04 | ヴァン・デ・コーク教授の「トラウマからの

 

 

 
ユングが教えてくれる「心理学の法則」
  システム、組織が巨大化し、組織化された現代において、自分の全体性を快復し、私ならではの持ち味をまとめておくことが何よりも大事だと分かりますよね。 じゃぁ、内観し、内......
 

 

 発達トラウマ障害(DTD)の子ども。昨日のところは、非常に大事なところでしたね。発達トラウマ障害(DTD)の子どもは、人生最初の発達危機を乗り越えられずにいる人です。そのままでは、「何のために生まれてきたのか」も分からない。赤ちゃんの時の発達危機は、信頼できるか、できないか(根源的信頼感が豊かになるか、根源不信感を深めてしまうか)の危機場面です。その危機が、信頼できない(根源的不信感を深めてしまう)方に傾いて、危機のまんま、その苦境という牢獄にズッと閉じ込められているんです。

 信頼できずにずっと来ている人が、信頼できるようになるために、何が必要だと思いますか? それをハッキリと示してくれたのが、ラニウス教授らが昨日記してくれているところに出てきましたね。それは、the truth 「真実」、「本当のこと」です。それは、「心の誠」=「態度の誠」=「関係に忠実」に関わる「真実」陽気で楽しいのに、その背後にあるのは、浮かれた気持ちではなく、むしろ、畏れ、もったいなくて、ありがたい感じが隠れているわけですね。そういう意味の「真実」がなくては、発達トラウマ障害(DTD)の子どもが信頼を取り戻すことは決してできません。

 The body keeps the score : brain, mind, body in the healing of trauma 『虐待されたら、意識できなくても、身体は覚えてますよ : 脳と心と身体がトラウマを治療する時どうなるか?』p.355の、第2パラグラフから。

 

 

 

 

 

 子どもが癇癪を起こしたり、教室から廊下に飛び出したり、人に喰って掛かったりしたら、罰するのが普通、という学校が多いでしょ。子どもが癇癪を起こしたり、教室から廊下に飛び出したり、人に喰って掛かったりすることすべてが、トラウマストレスの症状なんですけれどもね。トラウマストレスの症状が学校で出ると、安全な場をプレゼントしてもらえず、別のトラウマ症状が起きるトリッガーになりがちです。子どもが怒ると、逆に教員に怒られて、罰を貰って、「ダメ」と言われる行動が、其の場凌ぎで止められるのが関の山。でもね、周りの大人には分からない脳の警報システムとストレスホルモンが、なくなっている訳ではないので、次に、その子どもが怒った時に、脳の警報システムとストレスホルモンが、バッと噴き出す、っていう訳ですね。

 

 

 

 

 

 ニッポンのほとんどの学校で、発達トラウマ障害(DTD)の子どもを虐待するパターンは、こんな感じです。教室から飛び出したり、子どもが喚き出したり、怒り出すのは、発達トラウマ障害の症状とは考えない。怒られて、罰を貰って、その場しのぎの対応をされるのが、虐待です。

 発達トラウマ障害のために、脳の中に警報システムが出来て、ストレスホルモンが、周りからは、何でもない、と思えるような時に、バッと出やすくなっていることを、ほとんどの教員が知りません。教員の無知が、発達トラウマ障害(DTD)の子どもに対する虐待になっている訳です。

 その発達トラウマ障害(DTD)の子どもがごくごく少数でも課題は大きいのに、今のニッポンでは、子どもの半分が発達トラウマ障害(DTD)ですから、すでにニッポンの学校は、学校崩壊の状況です。

 それに気付いていない、オメデタイ教員が実に多いところに、カタストロフィーの腐臭を猛烈に感じますね津久井やまゆり園の事件は、その小さな前触れにしかすぎません。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする