エリクソンの小部屋

エリクソンの著作の私訳を載せたいと思います。また、心理学やカウンセリングをベースに、社会や世相なども話題にします。

インターメッツォ : マインドフルネスのすすめ

2016-08-25 08:27:35 | 間奏曲

 

 

 
大人でしたら、子どもに喜びをプレゼントするのが当たり前だ!
   rejectivity リジェクティヴィティ 「大事にする相手の仲間から、仲間はずれにしたい、底意地の悪い気持ち」の猛烈さが分かりますよね。無意識の暴力が働くからなん......
 

 

 今朝は、一息。マインドフルネスのすすめ。『マインドフルネス瞑想入門』から。

 

 

 

 

 

 私たちが「今、ここ」に在るとき、心は静かになり、不安や恐れなどの苦しみから解放され、心にエネルギーがたまっています。そして自分の心を客観視することで、無意識にくりかえしている「考え方のクセ」(引用者註:日常の9割が同じことを無意識に繰り返している、と言います)に気づきやすくなり、精神的な苦しみ・ストレス・病気を和らげることになります。

 

 

 

 

 

 あなたも、毎日ご自分の呼吸に注意を向ける時間をもって、マインドフルネスをお試しくださいね。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

発達トラウマ障害(DTD)の人は、自分を、人を、信頼できない、重篤な心の病気

2016-08-25 08:07:33 | トラウマを負う≪本当の自分≫を取り戻す

 

 

 
自分の心の時空を生きることが オートノミー自律
  仕事は、自分が全うになる一本道にも、終身刑にもなります。 Young Man Luther 『青年ルター』p.220のブランクの後から。    ......
 

 

 Paul Frewen , Ruth Lanius (2015) , Healing the Traumatized Self   consciousness, neuroscience, treatmet 『トラウマを負わされた自分に対する囚われから自由になること  意識、脳科学、治療』の翻訳。発達トラウマ障害(DTD)=愛着障害の子ども、そのセラピーには様々なものがあるようです。ただ、ヴァン・デ・コーク教授が指摘するように、サイコセラピー、薬物療法、ボディーワークの組み合わせが、発達トラウマ障害(DTD)に有効ということと、どのように整合性があるのか、今のところハッキリしませんね。

 最終章の第7章、p.284の、ブランクから。

 

 

 

 

 

 共感社会 : 社会的支援と向社会性(社会のために役立ちたいと願う傾向)

 

 トラウマを負わせる様々な出来事をケアする社会的支援を実現することが、発達トラウマ障害(DTD)に負けない不屈な粘り強さと、発達トラウマ障害(DTD)からの回復のために、一番役立つことは、間違いありません(ブリウィン、アンドリュー、ヴァレンティン,2000; オッツァー等,2003)。人から自分の経験を「良かったね」と認められることだけでも、発達トラウマ障害(DTD)の人たちを虐待がもたらすものから守るのに十分な場合があります(ミューラー、モーゲリ、マーカー, 2008; ニートゥルパック、マーカー, 2009)。それは、親しいパートナー、親しい友達、家族ばかりではなく、仕事仲間、ご近所の人たち、法の執行者、教会の人たち、メディアでもいいんです。スージーは、前の章でご紹介した発達トラウマ障害(DTD)を生き抜いてきた方ですが、最近自分が発達トラウマ障害(DTD)から回復する際の友達の役割について記していますが、そのなかで、他者を仲間として信頼できるようになることが、いかに困難かも描いてくれましたね。

 

 

 

 

 

 発達トラウマ障害(DTD)の子どもも、大人も、赤ちゃんの時の発達危機、自分を、人を信頼できるのか、それとも、信頼しきれないのか、の危機を、信頼しきれない方に大きく傾いて、そのまま、という人たちです。ですから、自分を、人を、なかなか信頼することができません

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

発達トラウマ障害(DTD)の子どもは、やり取りで大事な何かが、欠けている

2016-08-25 03:16:33 | ブルース・ペリー教授の『犬』

 

 

 

 
大人でしたら、子どもに喜びをプレゼントするのが当たり前だ!
   rejectivity リジェクティヴィティ 「大事にする相手の仲間から、仲間はずれにしたい、底意地の悪い気持ち」の猛烈さが分かりますよね。無意識の暴力が働くからなん......
 

 

 発達トラウマ障害DTD愛着障害の子ども。ブルース・ペリー教授によれば、対人関係は教えても、ぎこちなさは残ります。

 ブルース・ペリー教授の The boy who was raised as a dog の第6章、本のタイトルにもなっている「犬として育てられた少年」のp.149から。

 

 

 

 

 

 それぞれの段階が完了しました。たとえば、コナーに握手をすることを教えようとしても、力ない握手になったり、力み過ぎた握手になるのが落ちでした。コナーは他者の無言の合図がよく分かりませんから、人の気持ちを害することや、人を困らせること、人がゾッとするほど妙なことを、平気で言いがちです。コナーは、いい若者です。部屋に入ってくれば、秘書の人たちに「こんちは」と挨拶ましすし、会話をしようとします。でもね、やり取りで何か大事なことがないために、言葉遣いや声の調子が、奇妙ですし、黙っていることが気まずいとも思いません。

 

 

 

 

 

 いくら形を教えても、対人関係が不十分、ぎこちない。

 昨日の繰り返しですが、0歳、1歳、2歳の時の赤ちゃんと母親との関わりがいかに大事かが、分かりますでしょ

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

いまこそ、行動を起こす時

2016-08-25 02:02:50 | ヴァン・デ・コーク教授の「トラウマからの

 

 

 
「眼の前の地球は1つという感覚」と「新しい人」
   先日、宇宙飛行士の野口総一さんが語る、宇宙開発のヴィジョンが素晴らしいものでした。それを引き出した、キャスターの小野文恵アナウンサーも素晴らしい。野口さんは、宇宙から......
 

 

 発達トラウマ障害(DTD)の子ども。発達トラウマ障害(DTD)が酷くても、トラウマを恵みに変えて生きて来た人の実例程、人を、社会を変えるものはない、というのが、ヴァン・デ・コーク教授のご指摘です。たとえば、オプラ・ウィンフリーさんは、私は知りませんでしたが、アメリカでは、殆どの人が知っているテレビ司会者だそうですね。みのもんたさんとか、久米宏さんみたいな存在なんでしょう。しかし、彼女は、子どもの頃に親戚の元を転々として、しかも、性的虐待に遭ったらしい。しかし、テレビ司会者として大成したばかりではなくて、杉良太郎みたいに、何十億、何百億もの寄付を社会福祉のために、していると言います。

 The body keeps the score : brain, mind, body in the healing of trauma 『虐待されたら、意識できなくても、身体は覚えてますよ : 脳と心と身体がトラウマを治療する時どうなるか?』p.358の最期パラグラフ。この本の最後のパラグラフ。

 

 

 

 

 

 同じことが社会についても当てはまりますね。私どもが根っから成長するのは、トラウマを経験することから生じます。奴隷制の廃止は、市民戦争(南北戦争)からもたらされました。大恐慌に応じて社会保障が出来ましたし、復員軍人教育支援法は、膨大で、豊かな中間層を作り出したものですが、第二次世界大戦から生まれたものです。トラウマは、今、私どもの最も緊急を要する公衆衛生の課題ですし、私どもは、このトラウマに上手に対応するのに必要なことも知っています。私どもは今解っていることを、行動に移すべき時です。

 

 

 

 

 

 ヴァン・デ・コーク教授は、実にいいですね。そんじょそこらのイモ学者とは、比べ物になりません。

 今まで翻訳したところからは、ヴァン・デ・コーク教授がどのような社会変革を求めているのか、分かりません。しかし、おそらく、広い意味でのヒューマン・サービス全般に渡る社会変革が必要だと考えておられるはずです。それは、教育、社会福祉、医療、労働政策、などなどに渡るものでなくてはなりませんね。

 重度の病態の高校生を、これでもか、これでもか、と、数多く見るにつけ、10年にもわたる学校教育は、いったい何をしてきたのか、と暗澹たる気持ちになる日々です。いまの教科中心、一斉授業は、とうの昔に、事態遅れ、アナクロニズム、アンシャン・レジーム(時代遅れの体制)です。

 子どもひとりびとりの、心の発達段階に応じた、個別教育支援計画に基づいて、多職種のケア・マネージメントを、やるやり方に、学校を早急に変えていくことが、すぐにでも必要です。

 私どもも、いまこそ、行動を起こす時です。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする