エリクソンの小部屋

エリクソンの著作の私訳を載せたいと思います。また、心理学やカウンセリングをベースに、社会や世相なども話題にします。

インターメッツォ:プロのメタノイア(生き方の視座の転換) 人間を知る大切さ

2016-08-11 10:44:03 | 間奏曲

 

 

 
無意識の餌食になっちゃう
  人は衝動も悪い良心も、逃げずに立ち向かえば、恐れるに足りないものだとか分かりります。 Young Man Luther 『青年ルター』p.218の第2パラグラフから......
 

 

 今日は、テレビ番組「達人達 Switch Interview」から。杉良太郎さんと、脳神経外科医の上山博康さんの話から。このブログの読者には、かなりの数の教員と、病気の人が、いますね。どうぞ、良い一日を。

 

 

 

 

 

 杉:僕はあまりオベンチャラを言わないタイプでね、本音しか言わないんですけれど、だいたいお医者さんて、すごくエバってんです。嫌な面持ってんです。…上山先生は、あまりお医者さんが見せない、自分の人間の弱さ、…人間臭い・・・」

 上山:「…(医者は、)悪意のないところで温室育ち、世間の波風とか、底辺なんか見ないで、人間の本当の弱みを見せる病気とね、正面向かっている時に、どこか高みの見物だし、高所からものを言っているですよ。でもその内、医者のスタンディング・ポジションが、いかに脆弱で、おかしなポジションだったかに気付かなきゃ、ダメなんです人間を知らなくて、良い仕事ができる訳がない…」

 

 

 

 

 

 子どもを前にして、立派なことを言ったり、「正しいこと」を強制したりしている教員を見るにつけ、しかも、それがとっても多いのを見て、残念に感じることが多いんです。その時、この上山康彦さんの言葉を、出来事として体験してもらいたいと思います。馴れ合いという安全地帯にいて、生きていることに気が付かない。人間の本当の弱さを知らない。

 

 教員がエバっているには、人間を知らないから。自分の本当の弱さを知らないから。

 教員がエバっているから、良い仕事ができない。

 

 あれだけ教えたがりなのに、大事なことは無知なんですね。

 

 

空はもう秋。

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発達トラウマ障害(DTD)の子どもが変わると、親も変わる

2016-08-11 08:45:16 | ブルース・ペリー教授の『犬』

 

 

 
人それぞれの「運命の分かれ道」
  発達は一歩ずつ。一歩ずつが大事でしたね。 The life cycle completed 『人生の巡り合わせ、完成版』、p66の 下から6行目途中から。 ......
 

 

 発達トラウマ障害DTD愛着障害の子ども。子どもの状況が改善すると、その親も、サイコセラピストを信頼します。

 ブルース・ペリー教授の The boy who was raised as a dog の第6章、本のタイトルにもなっている「犬として育てられた少年」のp.145のブランクから。

 

 

 

 

 

 音楽と運動のクラスで、コナーが成長するにつれて、私どもは、一層前向きの変化を見始めましたね。1つは、コナーの歩き方がずっと普通になりました。それも、コナーが不安になっている時もそうでした。また、次第に、ロッキングや鼻歌がなくなりましたね。コナーを初めて知るようになった時には、こういった行動をいつもやってました。もっとも、コナーは学校にも行ってなかったし、ゲームもやらなかったしね。でも今は、そういう行動を戻るのは、誰かがコナーを驚かせたり、怒らせたりした時でした。私の患者が文字を読めたらいいのにと思います。ですから、どんな課題からも離れてしまった場合は、コナーはその課題に穏やかに向かい合う所に戻ります。コナーは1年間治療をした後、コナーの両親と担任は、コナーのオカシナ行動しか見ないのではなく、本当のコナーを見始めてましたね

 

 

 

 

 コナーが改善するまで、1年かかったわけですね。でも、治療が進めば、親や担任の子どもに対する見方もかよくなってきましたね。

 

 

 

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ヴァン・デ・コーク教授の、「臨床的翻訳」のお仕事

2016-08-11 06:33:22 | ヴァン・デ・コーク教授の「トラウマからの

 

 

 

 
ユングが語る「感情色のコンプレックス」
   ≪時空の境界線≫が心の中で果たす、驚くほどの役割。イスラエルの隔離壁を見よ!  私どもは、どのようにヴィジョンを再生すればいいのでしょうか? p3......
 

 

 発達トラウマ障害(DTD)の子どもにとって発達トラウマ障害(DTD)に敏感で、発達トラウマのことを理解している教員が必要です。しかし、子どもと向かい合わず、管理職ばかり気になって、馴れ合いのぬるま湯に浸かっているようでは、感性が鈍磨しますから、勘違いとビョーキが治りません

 The body keeps the score : brain, mind, body in the healing of trauma 『虐待されたら、意識できなくても、身体は覚えてますよ : 脳と心と身体がトラウマを治療する時どうなるか?』p.355の、第3パラグラフから。

 

 

 

 

 

 あらゆる努力をする時の、私どもの目標は、脳科学を、日々の実践に翻訳することです。たとえば、自分で自分のことができるように落ち着くためには、自分の感覚、4章で論じました「自分で自分を観察する灯台」に気付く部分の脳が活発にならなくちゃいけません。ですから、教員は言うかもしれませんね、「深呼吸して、息する星を使いましょう(息する星は、ファイル・フォルダで作ったカラフルな呼吸補助具です)」と。別の選択肢があるとすれば、その子を、重い毛布に包んで隅に座らせて、ヘッドホンで落ち着いた音楽を聞かせることくらいでしょうね。安全な場所があれば、子ども等が気付けるような感覚刺激を与えるられますから、落ち着くものですね。子どもが落ち着きそうな感覚刺激は、麻布やベルベットの手触り、柔らかいブラシや柔らかなおもちゃがいっぱい入った靴箱がしてくれます。その子がまた話すようになったら、集団の戻る前に、今起きていることを誰かに話してね、と励します。

 

 

 

 

 深呼吸して貰ったり゜、落ち着きそうな感覚刺激することで、子どもは落ち着くらしい。脳科学では、柔らかい感覚刺激を貰うと、落ち着くことが分かっているからです。

 私どもも、遅ればせながら、脳科学や心理の学問的真理を、発達トラウマ障害(DTD)の子どもために、毎日の臨床に翻訳したいものですね。

 

 

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ニッポンの学校で “普通に“ やってることは、正真正銘の虐待

2016-08-11 03:23:53 | エリクソンの発達臨床心理

 

 

 
無意識の餌食になっちゃう
  人は衝動も悪い良心も、逃げずに立ち向かえば、恐れるに足りないものだとか分かりります。 Young Man Luther 『青年ルター』p.218の第2パラグラフから......
 


 今宵は、ニッポンの学校で、“普通に“ 、“ごく当たり前のこと“ としてやってることが、実は立派な正真正銘の虐待であることをお示しする文献2つをご紹介しておきますね。今の教員たちの多くが、いかに勘違いな連中なのかが分かりますよ。ごく一部の例外的な教員もいるにはいますが。

 

 

 

 

 

 1つ目は、アメリカ精神医学界(APA : American Psychiatry Association)が2002年に出して、その後2007年に再宣言された「反応性愛着障害の関する態度表明」(Position Statement on Reaction Attachment Disorder)から。

 

 

 

 

 

反応性愛着障害においては、強制的なセラピー・関わり方は、禁忌である、という点で、臨床家は一致しています」

 

 

 

 

 

 

 2つ目は、アメリカ子ども虐待専門家協会(SPSAC : American Professional Society on the Abuse of Children)が、2006年に、同様な宣言をもっと詳しくしたものです。

 

 

 

 

 

 「強制的な関わり方とは、…大人が愛着障害の子どもに対して『先生のいうことに従ってなさい』と言ったり、『自分をコントロールする余地などないのよ』と態度で示したり、あるいは、『必要なことがあったら、先生に断ってからにしてね』と示すやり口は、問題のある関わり方に多い、中核的な関わり方です」(p.79)、「…子どもに対して、上から目線で、過度にコントロールしたりどもの上に立とうとすることは、禁忌です」(p.86)

 

 

 

 

 

 どこの学校でも、普通にやってることでしょ。どこの学校でも発達トラウマ障害(DTD)のこどもだらけ、愛着障害の子どもだらけの今、学校で、“当たり前のこととして“ やってることが、虐待だ、ということに、改めて皆さんが再確認して、今の学校の在り方を反省、再考していただれたらと、切に望む次第です。

 

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