エリクソンの小部屋

エリクソンの著作の私訳を載せたいと思います。また、心理学やカウンセリングをベースに、社会や世相なども話題にします。

仲間になる+お互いの話しを涙を流しながら聴く(冷や汗をかきながら、自分の話を話す)→自分自身を信じられるようになる

2016-08-30 17:26:47 | ヴァン・デ・コーク教授の「トラウマからの

 

 

 
昼夜逆転を治そうとしちゃ、ダメだ!! 改訂版
   世俗生活=宗教の本質  制度や法律は、それを創り出した精神が必ずあります。しかし、制度や法律が運用されだすと、運用そのものに自動操縦、オートパイロ......
 

 Paul Frewen , Ruth Lanius (2015) , Healing the Traumatized Self   consciousness, neuroscience, treatmet 『トラウマを負わされた自分に対する囚われから自由になること  意識、脳科学、治療』の翻訳。発達トラウマ障害(DTD)=愛着障害の子ども、大人、グループセラピーにも、様々なものがあるみたいです。

 最終章の第7章、p.285の、第3パラグラフから。トラウマ治療のグループセラピーに参加した人たちの様子です。

 

 

 

 

 

 トラウマを生き延びてきた人たちのグルーブに参加することには、性的虐待や家庭内暴力に付き物の、恥や汚名に対する強力な解毒剤となります。自分の物語を、枠組みがハッキリしている場で安心して話したり、トラウマを負わされた人たちとやり取りできると解ったりすることが、何年もの間、何にも話せないという重荷も負って来た人達にとって、またとない解放感をもたらしてくれます。自分がトラウマを生き延びて来た、という話に耳を傾けてくれる人たちのグルーブに受け容れられる、という経験をすれば、自分を信じられずに来た気持ちが回復してきます。

 

 

 

 

 典型的なピアカウンセリングです。

 仲間+話を聴く(話す)=自分を取り戻し出す

 

 

 

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インターメッツォ: 人が「人でなし」になる時

2016-08-30 04:58:39 | 間奏曲

 

 
ルター誕生
  自由自在に生きたいものですね。 Young Man Luther 『青年ルター』p.221の 下から7行目途中から。     ルターがロマ書......
 

 

 今朝は、本田哲郎神父様の言葉に戻ります。『釜ヶ崎と福音』から。

 

 

 

 

 

 人を傷つけるとき、まちがいなく自分自身が人としての尊厳を失い、自ら「人でなし」に変貌していくという強い自覚を持てるようになりたいと思います。

 

 

 

 

 人を傷つける、ということが、いかに重大であるか。

 人を傷つける、ということは、目に見えない形での自傷行為だ、ということです。

 人は、目に見えない形で、深く繋がっている、ということです。

 

 

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僕らはポケモンカード仲間

2016-08-30 03:18:40 | 間奏曲

 

 

 
仲間はずれにするのも不幸、仲間はずれにできないのも不幸
  いろんな人との仲良くする。それに異論をはさむ人って少ないんじゃないかしらね。でも、それは「ただで出来るもんじゃぁ、ない」んですね。アイソレーション 「異性や異世代や異な......
 

 

 発達トラウマ障害DTD愛着障害の子ども。10歳でも、25歳でも、65歳でも、心は0歳です。

 ブルース・ペリー教授の The boy who was raised as a dog の第6章、本のタイトルにもなっている「犬として育てられた少年」のp.150の、1行目途中から。

 

 

 

 

 

その男の子が、時間を守れないことにイライラした時、コナーはその子に、「君ははじめと同じくらいに善くないよ」と言って、「がんばって」と促しました。2人は、なかでも、ポケモンカードを介して、さらに仲良くなりました。ポケモンカードが小学生たちに人気があったころ、男の子たちの情緒的な発達レベルにピッタリでしたが、ただし、2人は高校2年でした。2人はポケモンカード友達であることを分かち合っていましたが、もちろん他の10代の子どもたちもポケモンカードを楽しんでいました。

 

 

 

 

 

 ポケモンカード仲間であることが、たとえ幼稚でも、共通点で、友達になるきっかけなりました。

 情緒的な発達にピッタリの対応をすることが、実は支援に一番大事なところでしょう

 

 

 

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#悲しい話を聴き続けるのに必要な、#使徒パウロの臨床心理学

2016-08-30 03:13:00 | ヴァン・デ・コーク教授の「トラウマからの

 

 

 
昼夜逆転を治そうとしちゃ、ダメだ!! 改訂版
   世俗生活=宗教の本質  制度や法律は、それを創り出した精神が必ずあります。しかし、制度や法律が運用されだすと、運用そのものに自動操縦、オートパイロ......
 

 

 発達トラウマ障害(DTD)の子ども。肝心な時に、辛い思いをしがちです。

 The body keeps the score : brain, mind, body in the healing of trauma 『虐待されたら、意識できなくても、身体は覚えてますよ : 脳と心と身体がトラウマを治療する時どうなるか?』p.126。第8章。第2パラグラフから。

 

 

 

 

 

 私が退役軍人らの治療をしていたお陰で、マリリンの様な痛ましい物語を聴くと、すぐに問題の核心に飛び込もうとせずに、マリリンの痛ましい語りに耳を傾け続けることが出来ました。セラピーは不可解ないろんな行動に取り組むことから始まるものです。たとえば、夜中にボーイフレンドに乱暴したり、人に眼を見つめられると、怖くなったり、ガラスのカケラで自分自身を傷つけて、自分が血まみれになっているのに気付いたり、食事をするたびに、わざと吐いたり…。このような症状の背後にある現実が明らかになるのには、それなりの時間と忍耐が必要でしょ。

 

 

 

 

 痛ましい話し、悲しい話しを聴いていると、居たたまれなくなるのも人情でしょう。その際に、痛ましく、悲しい話しに心乱れる思いと、その心乱れる感じを、一歩下がって、俯瞰してみる感じが両方必要です。いわゆる複眼視ですね。

 普通は、心乱れる感じに圧倒されてしまうので、居たたまれなくなりますでしょ。それだけにならないためには、一歩下がって複眼視を持ち続けられるように,訓練、修練が必要です。それは、野球のバットコントロールや、自転車を乗ることの練習や、座禅や瞑想の修行に似ています。繰り返し、集中、内省と自己受容が必要です。自分の「負」と思えることに踏みとどまる練習が、大事で、パウロの臨床心理学がものを言います

 

 

 

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