エリクソンの小部屋

エリクソンの著作の私訳を載せたいと思います。また、心理学やカウンセリングをベースに、社会や世相なども話題にします。

私どもが、真直ぐに堂々と、歩いて行く途

2016-08-18 07:24:16 | 間奏曲

 

 

 
「人を人とも思わない、底意地悪い気持ち」など、3訂版
  人生の舞台ではそれぞれ、命と命が響き合う関係と、命が命と響き合わない関係の二つがいつもあります。どちらを選択するかは、私たちひとりびとりに委ねられています。あなたはどち......
 


 今日は、再び、丸山眞男教授にご登場いただきましょう。『丸山眞男集』第八巻、「現代における態度決定」(1960)から。

 

 

 

 

 

 憲法97条に「この憲法が日本国民に保障する基本的人権は、人類の多年にわたる自由獲得の努力の成果であって、これらの権利は、過去幾多の試練に堪へ、現在及び将来の国民に対し、侵すことのできない永久の権利として託されたものである」とあります。今日何でもないように見える憲法の規定の背後には、表面の歴史には登場して来ない無名の人々のよって、無数の見えない場所で積み重ねられていった努力の跡が蜿蜒(引用者註:えんえん)と遥かにつづいています。私たちはただこの途をこれからも真直ぐに堂々と歩んでいくだけです。

 

 

 

 

 丸山眞男教授のクリアーな主張です。

 基本的人権は、今と将来の国民にもたらされた「永久の権利」だということがとても大事でしょ。「永久の権利」である以上、変更不可能です。

 それを失くそうとする自民党の憲法草案が、いかに、ファシズムかがハッキリ分かりますでしょ。

 

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発達トラウマ障害(DTD)の子どもに関わる時に必要な、心のゆとり

2016-08-18 05:56:23 | ブルース・ペリー教授の『犬』

 

 

 
「善意の暴力」と「無意識の暴力」は、こうして生まれます
  「ねばならない」のたくさんある、真面目人間の悲劇ですね。いくらやっても、心からの平安がありません。 Young Man Luther 『青年ルター』p.219の第2......
 

 

 発達トラウマ障害DTD愛着障害の子ども。関係を取る時には、間合いが大事になります。

 ブルース・ペリー教授の The boy who was raised as a dog の第6章、本のタイトルにもなっている「犬として育てられた少年」のp.147の対話から。

 

 

 

 

 

 「あー、僕はセラピーをしてる?」コナーは、質問するみたいに話します。

 「そうね、あなたにとって、セラピーって何でしょう?」

 「僕ら二人が座って、お話しすること?」

 「そうだね、何を話したいかな?」と私は言います。

 「何もない」コナーはまずそう話します。私は、それでもいい、とコナーに話します。私は忙しいし、コナーは宿題をしなくちゃいけません。私も自分の仕事に戻りました。

 

 

 

 

 

 ブルース・ペリー教授の、心のゆとりを感じますね。

 ブルース・ペリー教授は、コナー君に、何かをやらせよう、コントロールしよう、押し付けがないでしょ。

 今のニッポンの学校は、子ども達に、何かをやらせよう、コントロールしよう、押し付けだらけでしょ。

 

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発達トラウマ障害(DTD)の子どもに必要な経験

2016-08-18 05:03:18 | ヴァン・デ・コーク教授の「トラウマからの

 

 

 
「人を人とも思わない、底意地悪い気持ち」など、3訂版
  人生の舞台ではそれぞれ、命と命が響き合う関係と、命が命と響き合わない関係の二つがいつもあります。どちらを選択するかは、私たちひとりびとりに委ねられています。あなたはどち......
 

 

 

 発達トラウマ障害(DTD)の子ども遊びと微笑みが大事です。ですから、学校のパソコンも、遊びのために使います。みんなで遊ぶことが、集中力、集団のまとまり、愉しみにもなるからです。

 The body keeps the score : brain, mind, body in the healing of trauma 『虐待されたら、意識できなくても、身体は覚えてますよ : 脳と心と身体がトラウマを治療する時どうなるか?』p.357の最後の、第3パラグラフから。

 

 

 

 

 

 子どもたちも大人たちも、同じように、自分がチョット頑張ればできそうなところで、勉強や仕事をすることが、やりがいのあることだ、ということを経験しなくっちゃね。苦難に屈しない粘り強さは、自分ができたという体験の賜物なんですからね。すなわち、皆さんが自分のできることを知っている、ということが、ものを言う、ってわけですね。私どもは、チームでスポーツをやったり、学校の合唱で歌を歌ったり、楽団で音楽を演奏したりすると、特に、自分の値打ちを認めてくれるコーチや上司がいる場合は、それまで以上のことができますし、自分ができると思っている以上のことができる、ってことが分かります。私どもが訪問して関わっている子ども達が必要なのは、この経験です。

 

 

 

 

 

 発達トラウマ障害(DTD)の子どもも、集団に加われるくらい安心感が出来たら、集団の中で活動することに意味がありますね。

 それは、ちょっと頑張ればできること、ヴィゴツキーの最近接発達領域を、集団の中でやることが、今まで以上の力を実感することに繋がる…。発達トラウマ障害(DTD)の子どもに大切なのが、この集団の中で、愉しみながら課題に挑戦する、それが大事だと言うのが、ヴァン・デ・コーク教授の主張です。

 

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