エリクソンの小部屋

エリクソンの著作の私訳を載せたいと思います。また、心理学やカウンセリングをベースに、社会や世相なども話題にします。

教育やセラピーは、子どもが自由になるためにこそある

2016-11-06 05:54:16 | ブルース・ペリー教授の『犬』

 

 

 
心理学の唯一の法則 : ティグ・ナット・ハーンさんのことば
   信頼すればこそ やけくその勇気は偽物。人も自分も傷つける。 人を大事にする勇気こそ本物。自分が損する勇気があるから、人を大事にできる。 p117第......
 

 

  発達トラウマ障害(DTD)=愛着障害の子ども。ブルース・ペリー教授の The boy who was raised as a dog 「犬として育てられた少年」。p166、下から3行目途中から。

 

 

 

 

 

すぐにみんなが分かったのは、赤ちゃんの犠牲、人喰い、悪魔のお面、薪を持って円をなしている、フードを被った人たち、悪魔教団の祭壇の話を飲みこみましたが、それはすべて、面接者たちの問いや誘導に由るものでした。アメリカ式養父母たちが儀式で虐待したという「診断」も飲み込んだわけでした。まもなく、その子ども達が言い出したのは、「僕らは、倉庫でポルノ映像を撮られてる」「たくさんの殺しを見た」ということでした。アメリカ式養父母たちが、他の子ども達がカルト集団から虐待されたかどうかを質問しだすと、「抱っこ」療法をやりたくないばっかりに、その子どもたちは、友達の名前をあげだしました。結果的に、他に2人の子ども達が親元から離されて、もっと多くの子ども達が、その虐待の犠牲者ということになりました。

 

 

 

 

 

 「抱っこ」療法が、いかに子どもたちの自由を奪っていたのかが解かりますでしょ。

 教育やセラピーは、子どもが自由になるためにこそある

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境界性人格障害の理解のためには

2016-11-06 04:41:40 | ヴァン・デ・コーク教授の「トラウマからの

 

 

 
エネルギーを本当の自分になるために使うには
   天才 五嶋みどり  先日のヨーヨー・マさんも天才ですけれども、この五嶋みどりという人も天才でしょう。「社会福祉にも関心が深い天才音楽家」くらいのこ......
 

 

  発達トラウマ障害(DTD)=愛着障害の子ども。ヴァン・デ・コーク教授の  The body keeps the score : brain, mind, body in the healing of trauma 『虐待されたら、意識できなくても、身体は覚えてますよ : 脳と心と身体がトラウマを治療する時どうなるか?』p.142、第2パラグラフから。

 

 

 

 

 

 私どもが心理面接をした後で、ジュディと私は、私どもの患者さんたちの回答を符号化していきます。つまりは、その回答を、コンピーターで分析するために数字化するんです。それから、クリス・ペリーが、ハーヴァード大学の大型コンピューターの累積している患者さんの膨大な情報と照合したんです。4月のとある朝、クリスから、私どもに、「事務所に寄ってね」とメッセージが届きました。そこで私どもは、コンピューターのデータを印刷した膨大な紙を見つけました。その一番上には、クリスが置いた、ゲーリー・ラーソンの漫画がありましたっけ。それは、イルカの研究者達を描いた漫画で、「例の、スペイン風の」奇妙な音楽に困惑しています。そのデータによって、クリスが確信したのは、トラウマや虐待の言葉を理解できなければ、実は境界性人格障害(BPD)は分からない、ということでした。

 

 

 

 

 

 実際、発達トラウマ障害(DTD)の子どもの一定数が、境界性人格障害(BPD)になってしまいます。

 トラウマや虐待のことが解からずに、境界性人格障害(BPD)のことが解かるはずがない、ということは、本当のことでしょうね。

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インターメッツォ: エリクソンの叡智 : サイコセラピーこそ、現代の礼拝

2016-11-06 04:27:15 | 間奏曲

 

 

 
フロイトとエリクソンの違い その1
   一番破滅的で自滅的な源であると同時に、最も崇高な源  神様を見る眼差し=神様の眼差し。お互い様。 p361の21行目途中から。     .........
 

  Chilhood and Socirty から。p.250から。昨日のエリクソンの言葉の、対になる言葉。

 

 

 

 

 

 1人の人が元気を取り戻すことが、多くの人が礼拝をすることに含まれなくっちゃいけません。1人の人が元気を取り戻すことが、世間を信頼する印にならなくっちゃいけません。

 

 

 

 

 

 そうありたいですね。

 人を負かせたり、人がガッカリしたときにしか、元気を取り戻すことが出来ない、そういう人もいますね。さみしい人、さもしい人、残念な人でしょ

 みんなが恵みを感じている時に、例外なく、ひとりびとりが元気を取り戻す、それが現代の礼拝です。すると、その礼拝を共にする人たちは、ひとりびとりの人が信頼するようになりますから。

 私は、サイコセラピーこそ、現代の礼拝だと実感しますね。

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インターメッツォ: 声を聴く時 恵みの時

2016-11-06 04:01:02 | 間奏曲

 

 

 
「祈りの人」の実際の不自由
   ルターは、初期に講義で言ってたと、後期で実際にやってることとは大違いでした。 Young Man Luther 『青年ルター』p.238の、下から5行目途中か......
 

 ヘンリー・ナウェンの『魂の向き』Spiritual Direction、p.111. 今宵も、「1人の豊かさ」ソリチュード

 

 

 

 

 

 どのようにしたら、神様と一人静かにしていられるようになるのでしょうか? レンブラントの絵「放蕩息子の里帰り」では、父なる神は、今しがた帰ったばかりの子どもを抱いて、優しく包み込むように子どもに触れます。父親が伸ばした両手の中にいる息子は安心していて、その父親は、私に語りかけているように感じます。「あなたに、いくつかの質問をしようと思います。あなたが何処に行こうと、あなたが何をしようと、人があなたに何を言おうと、あなたは私の大事な子どもです…」

 

 

 

 

 

 父なる神は、父親なのに、まるで母親の様な優しさです。子どもが何をしようと、何処にいようと、子どもを大事に思ってくれます。

 ソリチュード、「1人の豊かさ」とは、自分が生かされている恵みを、腹の底から実感する時です。クリスチャンなら、神様の声を聴く時。クリスチャンでない人でも、音楽の神様やら、宇宙やら、天やらの声を聴く時。

 あなたもお試しあれ。

 

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