エリクソンの小部屋

エリクソンの著作の私訳を載せたいと思います。また、心理学やカウンセリングをベースに、社会や世相なども話題にします。

暴露療法は、実は、当てにならず危険です!

2016-11-01 08:37:26 | ブルース・ペリー教授の『犬』

 

 

 
ちょっと笑えるルター
   仕える生活と現代科学の基  「先生」と呼ばれる人まで「支配と服従」では、非常に困ります。 p360の3行目途中から。    ...>続きを読む......
 

 

  発達トラウマ障害(DTD)=愛着障害の子ども。ブルース・ペリー教授の The boy who was raised as a dog 「犬として育てられた少年」。p165、第3ラグラフから。

 

 

 

 

 

 実際、記憶はこんなじゃありません。トラウマを負わされた記憶の問題は、現在に侵入してくることです。思い出せないことじゃない。トラウマを負わされた記憶が現在に侵入してきた時に、とっても役立つのは、トラウマを負わされた記憶について話し合い、トラウマを負わされた記憶が無意識に行動に影響する様を理解することでしょ。たとえば、1人の子どもが、溺れそうになったために、水を嫌がる場合、ビーチに行こうとしている時に、溺れたことを徹底的に話し合うことですね。そうすれは、またその子は安心して泳げるようになりますんね。自分の恐怖心と闘っても、心痛む記憶について話し合ったり思い出したりせぬまま、トラウマを負わされた記憶から癒される人もいますよ。トラウマを負わされた記憶が今悪影響を及ぼしてない人にとっては、トラウマを負わされた記憶を深追いすることは、現実には、ご当人をさらに傷つけることになりますもんね。

 

 

 

 

 暴露療法の危険がここにありますね。フラッシュバックがきつい時は、その記憶について徹底的に話し合うこと、無意識裡に悪影響があることを理解することが大事。でも、悪影響がない場合は、暴露療法が逆効果。暴露療法は、実は、当てにならず危険です

 必要なのは、話し合いと理解です。

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発達トラウマ障害(DTD)の子どもの生活は、生き地獄

2016-11-01 08:08:12 | ヴァン・デ・コーク教授の「トラウマからの

 

 

 
平和の恵み   「≪私≫という感じ」の大切さ その2
   今の日本の、根源的な貧困  子どもを操縦すること、コントロールすることを「教育」だと誤解している人が、今の日本では、とっても多いですね。それは子ど......
 

 発達トラウマ障害(DTD)=愛着障害の子ども。ヴァン・デ・コーク教授の  The body keeps the score : brain, mind, body in the healing of trauma 『虐待されたら、意識できなくても、身体は覚えてますよ : 脳と心と身体がトラウマを治療する時どうなるか?』p.141、第3パラグラフから。 ヴァン・デ・コーク教授が作った質問票の話の続き。

 

 

 

 

 質問票の次の項目は、子どもの頃の人間関係についてです。「家族の誰と、一番仲良しでしたか?」「誰があなたを大事にしてくれましたか?」。その次に来る質問に、大事な質問が来ます。実証科学的な研究では、決して訊かれることになかった質問です。「子どもの頃に、安心できた人って、誰ですか?」。私どもが質問した4人の患者さんの1人が、「子どもの頃に安心できた人は誰もいませんでした」と応えています。私どもは、ワークシートに「安心できた人は1人もいない」という人をチェックして、それに対してあれこれ言うことはなかったけれども、唖然としましたね。考えてみてくださいね、子どもの頃に安心できる人が一人もいないってことが、誰も守ってくれないし、見通しもない世界を生きることになる、ってことをね。

 

 

 

 

 

 絶望、生き地獄、って、暗闇の中で、責(攻)められるだけで守りがない、ってことでしょ。虐待やネグレクトされた子どもの世界が、まさにこれ。

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インターメッツォ: エリクソンの叡智 :ナウェンさんの、「温もりのある森羅万象との繋がりが隠されている」話を、エリクソンが続けているところです

2016-11-01 07:27:12 | 間奏曲

 

 

 
感じることが、立ち入り禁止地帯になる
  自分の身体が感じることに意識を向けることは、エリクソンが「≪私≫という感じ」を意識するといったことと、結局、同じことです。 ヴァン・デ・コーク教授のThe body......
 

 

 Chilhood and Socirty から。p.237から。ナウェンさんの、「温もりのある森羅万象との繋がりが隠されている」話を、エリクソンが続けているところです。

 

 

 

 原始の暮らしをしている種族の人々は、身体も身の回りのことも、子どもの頃も文化も、危険に満ち溢れていますよね。でも、それらはみんな1つの世界をなしているんです。その世界はちっぽけなものかもしれませんよ。でもね、その世界は文化的に言ったら、筋が通った一体感のあるものです。

 

 

 

 

 

 やっぱりね。

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インターメッツォ: 神様のスピリット: バラバラに見えても、温もりのある森羅万象との繋がりを信頼できる恵み

2016-11-01 07:02:16 | 間奏曲

 

 

 
依存症大国ニッポン
   支配と服従が横行する国  高橋源一郎さんの手になる、今日の論壇時評「自由の足元 支配と服従の横行する国」(10/30,2014「朝日新聞」第12版......
 

 

  ヘンリー・ナウェンの『魂の向き』Spiritual Direction、p.99. 今宵は、書くって、不思議!  の続き。

 

 

 

 

 

 私がラテンアメリカに長期滞在した時、毎日物を書くことが、神様のスピリットが、私が経験しているすべてのことに、どれだけ働いて下すっていたかを覚えています。一見バラバラな、目に見えることや、ああでもないこうでもないと心の浮かぶ色んなことの背後にも、「温もりのある森羅万象との繋がりが隠されている」、ということに気付きました。書くことで、その「隠された、森羅万象との繋がり」を実現することができます。物を書くお陰で、バラバラに見えることの背後に一体感があるし、休みなく波立つことの背後にも、当てになる流れがあることが実感できます。

 

 

 

 

 根源的信頼感って、こういうことですね。

 

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