身体を強くしても、心まで強くできる訳じゃぁ、ない‼
1人の人が家庭で4人も5人も介護する社会つて? 昨日のクローズアップ現代。ご覧になりましたか? 愛着障害の子どもがこんなにたくさん、こんなにヒド......
昨日、2016年11月12日(土)の昼過ぎ、東京都立川市の「(国立)立川病院」と、近所では呼びならわされたいる「国立病院機構災害医療センター」の駐車場で、83歳の女性が運転した車が暴走し、2人の方が亡くなったというニュース(http://www.asahi.com/articles/ASJCD5H82JCDUTIL01S.html)が流れましたね。多くの人が「またか」、「ここのところ、立て続けだなぁ」と感じられたと思います。
一昨日、11月11日(金)の昼過ぎには、東京都板橋区のコンビニに、86歳の男性が運転する車が突っ込み、店内にいた2人のお客さんが怪我をしたばかりでした(http://www.yomiuri.co.jp/national/20161111-OYT1T50112.html)。また、二週間ほど前の、10月28日(金)には、横浜市で、87歳の男性が運転する軽トラが、集団登校する小学生に突っ込んで、小学一年生の男の子が亡くなるという事件が起きたばかりでしたね(http://www.asahi.com/articles/ASJBY4G62JBYULOB00H.html)。
何故なんでしょうか?
特に、横浜の交通死亡事故の件では、87歳男性は、前日からゴミ捨てに出たのに、帰宅せず、一日中車を運転していたのに、「どこをどう通ったのか」の記憶もなければ、「家に帰れなくなった」とも述べていると言います。認知症が考えられますね。
ここから、「認知症の高齢者には、運転させるな」、「運転免許を取り上げろ」などという意見が出て来たり、逆に、「足腰の弱った高齢者には、とくに、バスや電車のない地方の高齢者には、車はライフラインだから、免許は取り上げないで」という意見が出てきて、なかなか落としどころのなさそうな話になっています。
果たして、そういう話なのでしょうか?
私は、これは、免許更新制の話でもなければ、地方の交通システムの話ではない、と考えますね。これは、そういう部分的な話ではなくて、高齢者が納得のいく人生を送っていただくための、トータルな高齢者福祉政策の必要性を物語る話だと考えますね。交通事故となれば、運転者も死傷された人も、どちらも気の毒です。トータルな高齢者福祉政策を、日本の政治が怠慢にも作り出していない、という不作為の故に、高齢者も事故に巻き込まれた人たちにも、不幸な結果になったとだと考えます。
トータルな高齢者福祉対策をするためには、国民ひとりびとりに対して、赤ちゃんの頃からどのような子育て支援策をしたらいいのか、教育支援をしたらいいのか、キャリア支援をしたらいいのか…と言うことを、様々な職種の人たちがチームで支援するというケアマネージメントをし続ける延長に、高齢者福祉支援も位置付けて、初めて成り立つものです。国家とは、国民の福祉を実現するためにこそあるのですから、このようなトータルなヴィジョンを、是非とも実現していきたいものですね。
今回の一連の高齢者交通事故は、私どもひとりびとりに、トータルな国民生活支援策の実現の必要性を、物語っているのです。