エリクソンの小部屋

エリクソンの著作の私訳を載せたいと思います。また、心理学やカウンセリングをベースに、社会や世相なども話題にします。

子どもの気持ちが分かるコツ

2016-11-09 05:43:18 | ヴァン・デ・コーク教授の「トラウマからの

 
一番知られているルター
  ルターは、言ってたこととやったことが、大きくずれたので、多面的にも見えるし、半端にも見えるようですね。 Young Man Luther 『青年ルター』p.239の......
 

  発達トラウマ障害(DTD)=愛着障害の子ども。ヴァン・デ・コーク教授の  The body keeps the score : brain, mind, body in the healing of trauma 『虐待されたら、意識できなくても、身体は覚えてますよ : 脳と心と身体がトラウマを治療する時どうなるか?』p.142、ブランクの上から。

 

 

 

 

 

 私どもの研究は、ジョン・ボールビーが言ってることは正しい、と明らかにしましたね。

 「子ども達が日頃から怒りや自分はダメだと感じたり、あるいは、見捨てられていることにいつでも圧倒されたりしていたら、その子ども達は、そのような辛い気持ちは親から受け継いできたんです。それは生きる為です。たとえば、子ども達が見捨てられることを恐れていたら、その子の気持ちは、その子に元来備わっている、人を殺したいほどの怒りを相殺したものではなくて、むしろ、その子が、物理的に、あるいは、心理的に、捨てられたか、あるいは、『そんな子は捨てますよ』と繰り返し脅かされてきたか、のいずれかのためです。子ども達が日頃から激しく怒るのが習い性になっていたら、その子ども達は、相手にして貰えずに来たか、手厳しい扱いを受けてきたからです。子ども達が、怒りに関する強い葛藤を抱えているようなら、それは、『怒ったら、ダメでしょ」だとか、『怒ってたら、危ないでしょ』だとか言われているからです。」

 

 

 

 

 

 ヴァン・デ・コーク教授も、ジョン・ボールビーもさすがですね。

 子どもの気持ちの背景を見事に心得ているのですからね。さっきの岡田圭さんがおっしゃる通り、相手の子どもの世界にはいるだけの、心開かれた態度と理解したいという願いをもって、子どもに関わっているから出来ることなんですよね。

 

 

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赤ちゃんの「お仕事」

2016-11-09 05:02:57 | エリクソンの発達臨床心理

 

 

 
宮沢りえさんのマインドフルネス
   市場取引 誰も損をしないようで、みんなが損する?  資本主義社会では、「してもらった分をして差し上げる」、ギブ・アンド・テイク、「公平の原理」が物......
 

  Chilhood and Socirty から。p.249から。

 

 

 

 

 

 「生かされていることを根源的に信頼する」のか? それとも、「生かされているなんてことは、根源的に信頼できない」のか? この中心になる葛藤を解決するために、永遠に続くパターンを確かにすることは、自我の最初の仕事ですし、母親のあらゆる世話の最初の課題です。

 

 

 

 

 

 いったんこのパターンが決まってしまうと、殆どの人は、死ぬまでそのパターンを変えることができません。参禅したり、サイコセラピーを受けたり、お御堂で修練でもしない限り、このパターンを変えることはできませんが、参禅する人、サイコセラピーをする人、修練する人は、ほとんどいませんでしょ?

 ですから、0、1、2歳の時の赤ちゃんの世話は、信頼が豊かな母親が、ゆとりと遊びをもって、楽しみながらしていただきたいものだ、と思う訳ですね。

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群れと、信頼できる仲間 の違い

2016-11-09 04:37:15 | 間奏曲

 

 

 
仕事や研究で親がいない >>震災・空爆
    セルゲイ・ナルイシキン さん  セルゲイ・ナルイシキン さん 。ご存じですか? 私は知りませんでしたね。 昨日の「クローズアップ現代」で、国谷裕......
 

 ヘンリー・ナウェンの『魂の向き』Spiritual Direction、p.114. 今宵は、ソリチュード「1人の豊かさ」が大事なのは、なぜか?

 

 

 

 

 

 

 ソリチュード「1人の豊かさ」があって初めて、その後に信頼しあえる仲間ができる、信頼できる仲間は、ソリチュード「1人の豊かさ」から生まれる、ということが、なぜ、大事なのでしょうか? もし、私どもが、神様の愛しい息子であり、神様の愛しい娘であることを知らなければ、信頼できる仲間の誰かに、「あなたは特別で大事ですよ」、と言ってほしくなりますね。でも、それは結局はできない相談ですよ。 … 多くの(群れた)人間関係は、1人になることが怖いから、始まるものです。でも、この手の群れた人間関係では、神様と共に居るソリチュード「1人の豊かさ」だけが満たしてくれるニーズを満足させることなどできませんからね。「本物の信頼できる仲間」は、ソリチュード「1人の豊かさ」を味わっている人が、ソリチュード「1人の豊かさ」を味わっている人に出逢う所に生まれます

 

 

 

 

 

 ニッポン人の人間関係のほとんどが、群れです。しかも、タコツボの中の群れ。「井の中の蛙大海を知らず」です。

 信頼できる仲間は、まず、自分が、人と自分を信頼するところからしか生まれませんよ。

 

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「希望がない」と感じる日の希望 と 開かれた心

2016-11-09 03:34:55 | 間奏曲

 

 

 
やり取りがあると当時に、イキイキ・ピチピチ生きる現実
   セルゲイ・ナルイシキン さん  セルゲイ・ナルイシキン さん 。ご存じですか? 私は知りませんでしたね。 昨日の「クローズアップ現代」で、国谷裕子......
 

 現代の礼拝 ドキャメンタリ―wave 黄昏のニューヨーク」で、終末期によりそう、1人のスピリチュアル・カウンセラーの働きを紹介する番組。

 スピリチュアル・カウンセラーの岡田圭さんの言葉。その続き。

 「希望がないよう感じる日があって、そんな希望がないように見える中に希望を見つける、そのプロセス。それは分析によってサポートするものではなくて、その人の、その方の世界に、本当に一緒に入っていけるだけの、開かれた心と理解(によってサポートするの)ですね。気にかかっていることが、訪問で出てきたら、そこの中にあるシコリを解きほごせるような仕方を、ご本人がご自分で見つけるようなプロセスを、私たちが励ます

 「カウンセラーは、答えを言ってくれるものだ」と誤解している人が時々います。でも、それは間違い。答えは、相談に来た本人、クライアント自身が応えるものです。私どもサイコセラピストは、クライアントが内省・自己内対話をするのを、傍らに立って、「共に居る」ことによって、励ますだけ。あるいは、その場に「共に居る」ことを通して、祈るだけ…

 「共に居る」ことが出来て、初めて「共に見る」ことが可能になります

 岡田圭さんの言葉からは、

 「共に見る」ことがどれだけ大事か分かります。「共に見る」とはどういうことかが、分かります

 私どもも、子どもの世界に、一緒に入っていけるだけの、開かれた心と理解をもって、生きて生きたいものですね。

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