大ウソつきのバカ男、の後は、一番ウソのない生活を、一生涯心掛けた男、内村鑑三の言葉がふさわしいでしょう(岩波文庫『宗教座談』より)。
天国の市民は、赦されし罪人であります。
(ただし、下線は、原文では傍点[```])
この前段で、組合教会、監督教会など教会で、洗礼式に出て、日曜日ごとに教会に行く人は、教会員であっても、キリスト者ではない、と内村鑑三は言います。「彼らは俗人の上に少しく宗教のペンキを塗ったくらいの者」と明快です。中には「本物」もいるでしょうけれども、100年前の(正確には116年前)の文書は、現在も生きているものですね。
この「許されし罪人」とは、内村から数えて3代めの、先日インターメッツォで取り上げた、神谷美恵子さんの言葉にも、同じ精神が流れていますよね(インターメッツォ : みにくい自己にすぎなくても)。