脳脊髄液減少症患者のつぶやき、「とりあえず、生きてみよか・・・。」

過去から現在へ、脳脊髄液減少症、体験克服記。

気づきにくい脳の障害

2008年09月01日 | 高次脳機能障害

今日から9月です。

つづきを書きたいところですが、

再度お知らせします。

本日午後1時05分から、

NHK教育テレビで「気づきにくい高次脳機能障害」「こんな症状に注意」が再放送されます。

また、明日2日には同じ時間に「効果的なリハビリ」が再放送されます。

さらに、私がとても違和感を感じた

脳脊髄液減少症の高次脳機能障害のQ&Aは

9月5日午後1時05分から再放送予定です。

 

しつこいですが、

脳脊髄液減少症の高次脳機能障害は、

脳外傷などの高次脳機能障害よりも、

さらに、本人も医師も気づきにくい状況にあります。

 自分には関係ないわ、と思わずに、

今一度、似た症状がないか、ご確認ください。

 

脳外傷もなく、どこを検査しても異常なしと言われ、

それでも、

原因不明のさまざまな症状に苦しみ、

まだ病名のわからない方も、ぜひご覧ください。

 

原因不明の頭痛、めまい、吐き気、

目の眩しさ、音に異常に過敏になる、

 

原因不明の慢性的な激しい疲れ、倦怠感、だるさ、手足の重さ

 

原因不明の全身に及ぶさまざまな種類、程度の痛み、

原因不明の内臓の痛み、体を移動する痛み、

背中の痛み、首の痛み

 

子宮内膜症と誤診されやすい、重い生理痛、卵巣部の痛み

婦人科疾患と誤解されやすい、月経前の不調、不妊、

生理不順など、さまざな月経、ホルモン障害。

 

一見精神疾患のような無気力、うつ、怒りっぽさ、攻撃的になる

 

一見ありふれた症状のような、激しい肩こり、肩の痛み

 

などなど、全身の、

また、精神的、肉体的両面にわたる、

原因不明の症状、不定愁訴に苦しんでいる方は、

もしかして、脳脊髄液減少症で、

そのような症状が出ている可能性もありますから、

ご注意ください。

 

また、そのようなさまざまな身体的、精神的症状があると、

激しい症状にばかり気をとられて、

本人すらも、

自分の高次脳機能障害の存在には気づきにくいものです。

 

現在の状況では、高次脳機能障害の専門医でさえ、

脳脊髄液減少症の高次脳機能障害は見逃す可能性があるのですから、

せめて、

ご本人は、この「高次脳機能障害」について学び、

自分に当てはまる症状がないか、

よく、ご検討ください。

(といっても文字が読めない理解できない状況だと

どうにも学ぶのは難しいのですが・・・)

 

私の体験した過去の高次脳機能障害のエピソードは数々ありますが、

概要を述べれば、

 

物忘れ、おき忘れ、しまい忘れ、なくし物が多くなる。

毎日会う人の名前が出てこない、

ついさっきのことを忘れてしまう、などの記憶障害

 

物事をやろうと思ってもなかなかとりかかれず、

やっととりかかっても、物事がスムーズにいかず、手順をメモに書き出して、そのメモの通りにこなして、なんとか目的を達成することができる状態の、遂行機能障害

 

怒りっぽくなり、怒鳴りだしたり、なきわめいたりして周囲に当たりちらすなど、感情のコントロールが聞かなくなったり、

そのために、人間関係でトラブルを起こしがちだったり、

欲求が押さえられず、通常の自分では絶対にしないようなことをしてしまう、社会的行動障害。

 

今やっていることがあるのに、次々と注意が他に移り、

前のことがやりっぱなしになってしまう、

また、二つのことを同時にできない注意障害。

 

などなど、さまざまな高次脳機能障害体験があります。

具体的なエピソードも数々あります。

当時は高次脳機能障害とは気づかず、

自分に何が起こっているのかわからなかったのですが、

それらの症状によって、事件、事故を引き起こしそうになったこともあります。

 

自分でも、よくぞここまで大事に到らず、生き延びたと思います。

 

人の命をも危険にさらすほどの、

人を事故や事件に巻き込みかねないほどの、

これらの脳脊髄液減少症の症状が

 

脳に傷がないからといって、

高次脳機能障害と認めないのであれば、

いったい何を、高次脳機能障害だというのでしょうか?

 

原因不明の症状に苦しむ皆さんも、

すでに脳脊髄液減少症と診断がついている皆さんも、

ご自分に、私と同じ高次脳機能障害がないか、

ご注意ください。

 

自分の中の、高次脳機能障害の存在を

自覚すると、しないとでは

その症状で引き起こされる人間関係のトラブルや

誤解や危険度が違ってくると思うのです。

 

もし、自分にあてはまる症状があれば、

脳脊髄液減少症による高次脳機能障害の存在を自覚し、

それを周囲に伝え、

理解と支援と協力を頼むことによって、

 

なんでもやりっぱなし、中途半端のだらしない人間、

 

気性の激しい、攻撃的な人間、

感情の起伏の激しい、つきあいづらい人間、

 

仕事のできないダメな人間

とされてしまう誤解や、

 

日常生活でのさまざまな危険を

周囲の理解や協力や注意で、

未然に回避することもできると思うのです。

 

このことは、先日8月29日の

きょうの健康Q&Aでの(9月5日再放送予定)

「脳脊髄液減少症と言われ、心療内科で投薬も受けています。

脳には萎縮があるそうです。

しかし、高次脳機能障害の症状が当てはまります。

特に性格が変わり、感情の起伏が激しくなったのです。

どう対応したらよいでしょうか?」という、

脳脊髄液減少症患者さんの質問に対する、

私の経験からの回答でもあります。

 

私はブラッドパッチ治療を受けなければ、

あの悪化した状態では

こうしてブログで体験をつづることも不可能でした。

 

なぜなら、座位の姿勢が苦しくて保てず、

パソコン前に座っていることができなかったからです。

 

寝て、携帯で打とうにも、

携帯の重さで持っている手が疲れてしまう状態でしたし・・・

パソコン画面の白い光の画面と文字で目がチカチカして

、画面を見続けることもつらく、

赤青黄色の原色の画面はさらにつらくて見続けることもできませんでした。

 

さらに高次脳機能障害により、

長い文章が理解できず、自分で文章をうまくまとめることもできなかったからです。

ペンを持って実際に文字を書こうにも、手の脱力で疲れてできませんでした。

でもパソコンのキーを押す動作は文字を書く行為より楽でした。

 

パソコンと、インターネットがなければ、

私は脳脊髄液減少症の存在にも気づかず、病名にも治療にもたどりつかかなったでしょう。 

また、ブログという道具がなければ、

私の体験は闇に葬られ、誰も知ることはなかったことでしょう。

 今も、自分の症状の原因に気づけないまま、

苦しみ続けている方がたが大勢いると考えると

いたたまれません。

 

脳脊髄液減少症は、さまざまな症状が出るのに、

その症状の多彩さゆえに、

真の原因である「脳脊髄液の減少」にたどりつきにくく、

本当に気づきにくい脳の障害だと思います。

 

脳は人間の中枢です。

脳が機能低下をすれば、どんな症状が起こったって不思議では

ありません。

 

医師の皆様には、

たとえ患者がどんな症状を訴えてきても、

注意深く、他にも症状がないか問診して、

 

いつも頭の片隅には「脳脊髄液減少症」の病名が

浮かぶようにしてほしいものです。

 

そうでなければ、

この、巧妙にさまざまな症状を隠れみのにしている

脳脊髄液減少症の

早期発見、早期治療は望めないと思います。 

 

どうか、よろしくお願いします。

 

   

 追記

再放送見ました。

先生は、脳に傷のある高次脳機能障害を

「医療や福祉の谷間で忘れされられていた障害」

おっしゃいましたが、

それなら、

脳に傷のない脳脊髄液減少症患者の高次脳機能障害は

「医療や福祉の谷間の底にある、そのまた谷間で、

誰にも気づいてもらえない、助けてもらえない障害」だと思いました。

コメント (1)
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