ウィーン 5日目
今日からはマニアックな観光です。
有名どころではシェーンブルン宮殿ぐらいかしら。
興味の湧かない所は飛ばしてご覧くださいね。
ウィーンは古い時代の建物だけでなく、19世紀末から20世紀はじめにかけて
世界をリードする斬新な建物が数多く建てられました。
ウィーンでそんな建物も見たかったのです。
今は何もしていませんが、20年以上インテリアと建築の世界の片隅にいた者として、
有名な実物を見るのは楽しいひと時です。
朝一番にトラムを乗り換え カールスプラッツ駅舎に。
ウィーンを代表する世紀末建築家、オットー・ヴァーグナーの作品。
同じ建物が向かい合わせに2つあり、
ユーゲントシュテールというアールヌーヴォーの系列の作品。
今は使われていませんが、なんとも華やか。
誰もいない駅前に娘と二人・・・・ドキドキします。
地下鉄に乗ってシェーンブルンへ。
20分ほどの距離なのにずいぶん郊外に来た感じ。
地下鉄の車内とシェーンブルン駅。
ここはハプスブルク家の夏の離宮で、ベルサイユ宮殿を意識して建てられた豪華で広大な宮殿。
マリアテレジアや、エリザベートも使用したそうです。
内部の写真は一切ダメ。歴史が刻まれた部屋がたくさんあり、
6歳のモーツァルトが初めて皇帝の前で演奏したこじんまりした部屋も残されていました。
この部屋で~・・・・
マリアテレジアがよく利用したらしく、彼女の夫や家族の肖像画も沢山保存。
もちろん、マリー・アントワネットの子どもの頃の肖像画もね。
庭園。紅葉が見事。 なぜか娘にかじりつく私
人に頼んでまで2人写真はいらない という娘を引きとめています。
地下鉄でカールスプラッツに戻り、トラムでドナウ川近くの住宅街を歩く。
地図ではリンク外の右側あたり。
リンク内とはずいぶん雰囲気が違って、普通に子どもたちが遊んでいます。
看板にそって歩くと・・・・・・・
極彩色の建物が
これはウィーンのガウディと言われるフンデルト・ヴァッサーのクンストハウス。
この方は現代の建築家で、日本にも作品があります (大阪のゴミ焼却場)
この派手な建築が、古都ウィーンの街にどういう風になじんでいるのか見たかった~
意外や、ほかの建物と普通になじんでます。
中はフンデルト・ワッサーの美術館とカフェとショップです。
正面。
カフェでランチ。私はビーフシチューのグラーシェ。娘はチキンサラダ。
サラダといってもからあげチキンが沢山入っていておなかいっぱい。
ここは雰囲気がよくて、とても落ち着き、午前中の疲れがすっかり取れました。
おいしくてかわいいパン。席はこんなよ。
また歩き・・・
フンデルトヴァッサーのもう一つの作品、フンデルトヴァッサーハウス。
ここは大きなおみやげ物やさんがあったりで、かなり俗化していてつまらない。
クンストハウスはタイル張りで色鮮やかだったが、ここは塗装なので、風化して色が汚い。
塗装の建物の保存はなかなか大変そうです。
噴水の中の紅葉。
トラム+歩きで・・・
郵便貯金局。現在ももちろん営業中。
カールスプラッツ駅舎と同じオットーヴァーグナーの作品。(1906年完成)
大理石をボルトで止め、装飾の一部としている。
建築素材として初めてアルミを使い、天井はガラス。
自然光を取り入れた明るい広々とした空間が広がる。
装飾などを省いた合理的な建築で、近代建築運動のさきがけとなった作品。
建築史には必ず登場する建物で、ウィーンで必ず見たい建物でした。 感動
柱もライトの笠もアルミ。
柱や時計など、今も当時そのまま残に残っている。
建物の一部にオットーヴァーグナーの博物館があった。
お客は私達だけ
応用博物館MAK。ここはウィーンの家具、工芸品などを展示している。
ミヒャエル・トーネットの藤の椅子が沢山展示してあるらしいので寄った。
うっかり写真を一枚撮ったら職員に見つかり、後々まで監視されてしまった
写真禁止だったのね。
ここで撮った一枚の写真は私の宝物。公開できなくて残念だわ~
リンク沿いの有名な市立公園を歩く。
金色のヨハン・シュトラウス像が有名。観光案内には必ず写真が載っている。
町の中心 シュテファン寺院を一周。内部を覗き、
繁華街を歩く。
ショーウィンドウの飾り付けが夢があって楽しい~
夕飯はフューリッヒという生演奏つきのお店。
ウィーンの観光案内の本に載っていたので、日本人が何組かいました。
初めて日本語メニューのある店に出会ってとても楽。
写真は普通に見えるけれど、ウインナシュニッツエルの大きさにビックリ!!
直径30センチはあります
たたいてのばした薄い牛肉のカツだけれど、衣も薄くからっとしていて意外とあっさり。
ドイツバイエルンから来たご夫婦が隣に座れ座れと言って下さって、
親しげに話しかけてくれました。
日本人と話すのは初めてとか、どこから来たかとか、チェコでは絶対にタクシーには乗らないようにとか、
切れ切れに話していることはわかるけれど、悲しいかな、会話ができない!!
娘が一生懸命頑張りました。
私のプリーズとエクスキューズミーの間に単語を挟むというお粗末さでは会話は無理なのです。
でもご夫婦の温かい人柄は伝わりました。
最後に、良い旅になるようにと言って帰られましたが、何か一言返してあげたかった!
こんな時自分の会話力のなさを痛切に感じます。
5日目終了。 娘が疲れてきました
大変、大変、二人三脚の旅なのでどちらが弱っても大変です。