叔母が絶対に嫌な事、それは「家族葬」
どうせなら葬儀は派手に、沢山の人にきて貰い、賑やかに送ってもらいたいと言っておりました。
多分、彼女の希望は叶えられるでしょう。
まだまだ先と思いますが
6月26日、
叔父の命日だった。
特に〇回忌というわけでもないので、叔母一家で、法要を営み、私達従兄妹たちは、最後のお楽しみ部分だけ招待された。
叔母一家は叔母と長男夫婦とその娘夫婦、長女とその息子夫婦、そして二男夫婦の10人。
そして従兄妹達6人の合計16人がお楽しみに参加。
竹芝桟橋から4時にヴァンテアン号に乗船。 東京湾クルーズです。
窓から見える船は松本零士デザインの「ホタルナ」
「月が輝く夜に神秘な輝きの蛍が隅田川に舞う」 というコンセプトで作られ、お台場や浅草を結んでいる上バス。
宇宙船みたいでかっこいいですね。
93歳の叔母です。
浜松町から竹芝桟橋まで20分、杖ナシ、介助ナシで サッサと先頭を切って歩いてきたらしい。
ディナーも美味しそうに食べ、「肉が好き、特に豚肉、トントロなんて最高よ」 と言ってます。
私は最後のデザートあたりでギブアップだったけど、叔母は驚くほどの健啖家ぶりを披露
その中で、 「家族葬は嫌!!」 と明るく宣言
同世代は全滅だけれど、この叔母は三味線を抱え、介護施設で腕前を披露したりボランティアにいそしみ、
自宅ではタバコ屋のおばあちゃんをやっている。
お釣りを間違えると、お客さんが訂正してくれたり、お客さんが自分で計算してくれたりで、
叔母のタバコ屋は、のどかな昭和の風景が展開しているらしい。
記憶力も確かなので、話題も豊富。
話していると、とにかく楽しい
ディナーです。
上の欄の左のゼリーは、長崎?のハモのあられ揚げと、熊本産のトマトのゼリー。
鯛のポアレ、紫芋のスープ、九州の鳥のナスソース、チョコレートムース。
来月から始まる九州応援メニューの先取りだそうです。
とても美味しく、上品な味付けで、景色を見ながら堪能。
叔母やいとこ達との話も弾み、時間を忘れるぐらい。
食事の後はデッキに上がり、集合写真や、景色を楽しんだ。
叔母と従弟達と。
叔母の笑顔は素晴しいです。
帰り道、夫が叔母から言われた話を教えてくれた。
「今、何のために生きていたか時々考える事があるのよ。 私は世の中の役に立ったことがあるのかしら?」 って。
驚きです。
若い頃東京に出てきた普通のおばさんなのですが、こんな事まで考えていたなんて!!
こんな事を言っては失礼なのですが、幸せなお年寄って、自分の人生を全部肯定して生きているとばかり思っていた。
そして、自分の人生観がしっかり固まっているとばかり思っていた。 時には頑固なくらいに・・・・
93歳になっても、疑問と迷いを持ち続ける頭の柔らかさにただただ感心するばかり。
夫は 「こんなに賑やかに仲良くしている家族を作った事が、一番世の中の役に立っていますよ」 と言ったそうだ。
その通りですね。
なかなかこんな風に生きる事は出来ないけれど、身近な叔母から生きる指針をもらいました。
おはぎと生姜の佃煮のお土産
ちなみに、このおはぎ、叔母が朝4時起きで作ったそうです。 (生姜の佃煮も もちろん自家製)
料理の腕もいまだ衰えず