歌舞伎は3月の国立劇場が最後で、本当に久しぶり。
8月26日はコロナ最悪の状況でしたが、歌舞伎座の感染対策は徹底しているので安心。
消毒、検温、一つおきの席、順番に出口への誘導、お喋り禁止の看板を手に持つ係員、
混み合う売店は動線を工夫、また入場者が少ないのでトイレも全く混まない。
問題は行き帰りの交通、地下鉄も乗るので、基本出入り口に立っていた。
ちょっと疲れたわ。
でも友人とも正月以来久しぶりに会うのでワクワク。
勿論お互いワクチン2回接種済み。会えるのは免疫がある今のうちだけかも。
このご時世と暑さで着物は止め、フィンランドで買ったマリメッコの布で作ったワンピースを着た。
(ちなみにフィンランドでマリメッコの洋服を買うのが長年の憧れだったが、
現地の服は値段が高過ぎ、またサイズが全く合わなかった。)
着る楽しみも、大いに満たされて満足♬
演目は第一部の「加賀見山再岩藤」(かがみやまごにちのいわふじ)
5年前にお家騒動のあった多賀家、お乗っ取りに加担して命を落とした岩藤が亡霊となってまで
恨みを晴らそうという怪談話。「加賀見山旧錦絵」の後日談。
猿之助が多賀の殿様、御台所梅の方、家老、奴、悪人弾正、岩藤 6役の早変わりをする。
猿之助の早変わりはどれも楽しめるのだが、圧巻はやはり岩藤。
迫力満点の押し出しで若く美しい雀右衛門の中老尾上に迫る。
女性の亡霊の怨念の凄まじさ!
目を血走らせた鬼女メークも猿之助なら似合うなぁ~と思ってしまう。
暗い話が続くわけではなく、観客へのお楽しみも満載。
墓場でバラバラに散らばっている岩藤の青白い骨が、尾上が見ている前で次第に集まり、
人の形に、そして凄まじい形相の岩藤へ変化。
この場面は真っ暗。
蛍光塗料を塗った骨だけが不気味に動き、最後にパーッとライトが当たり岩藤の顔が浮き出る!!
そして暗転!!しばらく真っ暗闇が続くのですが、突如舞台がまぶしい程に明るくなる。
眼下に桜が満開。華やかな景色の中、日傘をさした岩藤がにこやかに優雅に空を飛んでいる。
観客はこの場面転換に一瞬あっけにとられる。でも美しい場面。
また骨くん、この後の場面でも登場、舞台中央に突如出てきて、皆を脅かし、花道へ。
七三の位置で見栄を切り(生意気に!)、セリで引っ込む。
夏らしい趣向が満載の楽しいお芝居でした。
コロナに罹った猿之助ですが、この時は復活してました。
代役で巳之助が演じていて、そちらでも良かったのですが、
やはり猿之助の表現力は素晴らしい。回復した姿を見ることが出来、良かったです。
鬱屈した気分が吹き飛ぶ観劇でした。
友人が素敵なお店を探してくれたのだけれど、暑すぎて、近くでランチ。
サラダとコーヒー、ケーキがセット。
私はハンバークとごぼうのポタージュにしたのだけれど写真が失敗。
このほか7月に、三多摩演劇を見る会で 劇団民芸の公演に。
ある上等兵が南方の島で戦犯として絞首刑を宣告された。
なぜ彼は絞首刑を宣告され、なぜ一緒にいた戦友は助かったのだろう(チラシより)
南方でのBC級戦犯の物語。
庶民達がいつの間にか戦犯として裁かれ、家族も否応なしに悲劇に巻き込まれていく不条理さ。
戦争は庶民が引き起こしたわけではないのに 残酷な仕打ちが人々をおそう。
木下順二作、1987年、宇野重吉演出で初演された作品。
決して軽い作品ではなく、気の引き締まる思いのする作品でした。
まだ世界では戦争が続いている・・・そして日本の平和も危うい、と警鐘を鳴らす作品でした。
25日はブログ仲間のZOOM会でした。
はじめたのは3月。新年会が出来なかったのその代わりでした。
この状況が良くなり、すぐに皆さんたちも日常にもどるだろうと予想し、
ZOOM会も数回で終わると思ってました。甘かった!!
こんなに不自由な世界が続くとは考えてもいなかったです。
今のZOOM会は月1回のお楽しみ。そして月1回口紅をつける日。
皆さんの元気なお顔が見られるのが何よりも嬉しいです。
ブログを見て下さってる皆様、少しでも楽しい事見つけて
この時期を乗り切っていきましょう。
私はパラリンピックの車椅子バスケットボールの力強さに嵌ってしまいました。