袋中良定上人 <4>
沖縄に仏教が伝来したのは13世紀頃
禅鑑が来流し浦添に極楽寺を創建し住寺したと
中山世譜・琉球国由来記巻の琉球諸寺旧記序に
仏教が伝来したのが始めてであるとしているが
753年鑑真が来流したと云う伝承もある
その後14世紀頃、真言宗・臨済宗が伝来し布教した
両派の修行や難解な仏法の教に比べ
浄土宗の教は、易行・易修の教は、ただ念ずるだけで救われ
誰でも特別な修行をしなくても
念仏を唱えるだけで救われると教を説いたため
一般民衆に易行易修の信仰が広まった
琉球国由来記に「俗にやはらげて」初めて
那覇の人民に伝ふと記述があるように、土着信仰の強い
沖縄においてたやすく受け入れられたと記されている
浄土宗は、袋中帰国後継承者がなく
また、三年後(1609年)薩摩藩の侵攻があり
1659年薩摩で行っていた禁教を沖縄においても
キリスト教と浄土宗を禁教とした
そのため浄土宗は次第に衰微していった