宮古、島々の創造と人類創世
宮古諸島には、ハ百以上の御嶽が存在し
その中で由緒があり最高の聖地として
現在でも厚い信仰を集めているピヤルミジ(漲水)御嶽がある
通称ツカサヤーと呼ばれるこの御嶽(拝所)は
天帝(最高神)に命じられた、男神古意角(こいかく)と
女神姑依玉(こいたま)は、盛加神(もりかの)を始め
ハ神百神(やそかむももかな)を従え
地上に降りた場所だとされている
宮古島御嶽由来記(宮古島の神話・伝説・昔物語をまとめた書)によれば
古意角が地上の守護神になることを天帝に願い出ると
天帝はこれを祝福し、天の岩戸の先端を折って
下界の大海原に投げ入れ、宮古の島々を創られた
天帝は次に赤土を下し、後に黒土を下した
宮古の島々は五穀が豊かに実るようになった
天帝は古意角に下界に降りて人の世建をして守護神と成れと命じた
古意角は天帝に「我に足りない片方の身体を賜え」と
天帝は五体備わって何の不足かと問うと
古意角は「すべて陽あれば陰あり陰あれば必ず陽あり」と問答を経て
天帝は古意角の願いを聞き入れ女神姑依玉の共を認めた
古意角は姑依玉を伴い現在の漲水御嶽のある所に降臨し
二神は多くの神々を産み、その子孫が繁栄し
宮古島々の住民となったと言う
島々の創造・人類創世の神話を祀った漲水御嶽は
宮古島々に数多い御嶽の中でも漲水御嶽は最高の聖地として
崇め強い信仰を有し大切に守られている