ユタの語源を「ユンタク(おしゃべり)」
あるいは神がかりの時、体が「ユタめく(揺れる)」
ことから名付けられたと言われている
ユタと言う、ユタ業はどのように成立したか諸説あるが
断定されていないと言われている
伊波普猷は、信託を宣伝すべき神人の中に
その様な力を持たない名ばかりの者がおり
かわって信託の宣伝する者が民間に出て
職業とするようになったのが
トキまたはユタと称する者であると述べ
ユタがノロ(神人)から分化したのだと考えを示した
また、ユタと言う語とユンタ(しゃべる)と
言う語の間には内容上の関係があるかもしれないと述べている
桜井徳太郎は、共同体のシャーマンであった
ノロ(祝女)や根神が中央集権的琉球王府の
官僚的祭司体制に編入される際に
公共祭祀以外の宗教的機能を担った
呪術的宗教者が現れたとし
そうしたアウトローの呪術的宗教者は
地域社会の民間信仰といっそう密着しながら
在地性を発揮して民衆の要望に応えることになった
そして終に官僚化した司祭者ノロ(祝女)と
袂を分かったのだと述べている