ユタは入巫や成巫の過程で創出した特殊な神を奉じ
それが生涯にわたる守護神として信仰の対象となる
ユタはこの神霊の世界の一分野に即応する
巫儀の執者となる
言い換えればユタごとに
それぞれ管掌する専門領域が制限され先祖の
系統を捜すのが得意なユタ
死んで間もない人の判断が得意なユタなど
その専門分野が分れている
ユタは自らに憑依する霊的存在が
祖霊・死霊・精霊のいずれであるかわ重視しないと言う
超自然観を持つが神観念の曖昧性がその
影響度を低下させないようである
ユタ信仰には戒律も教義もないため
婚姻の有無や処女性なども問わない
ユタは、公的祭儀は行わないが神に仕えており
御嶽を巡って神と交信し霊障や病氣
冠婚葬祭などの問題を中心に助言を行い
加えて公徳心や道徳を説くことが多い
教義、戒律の希薄さから無宗教化が進んでいる
一例として、一般にユタの祭壇には
仏教や神道、キリスト教などの
偶像や牌などが無秩序に並べられている
また、ユタは必ずしも正業ではなく
副業として行っている者も多い